【大学トレンド】高校生の「大学ミスマッチ」どう防ぐ? 増える「探究型」オープンキャンパス
大学選びの際に最も重要なのは「自分が何を学びたいか」という軸です。準備にはじっくり時間をかけたいところですが、高1、高2の時点でこの軸を定めるのはなかなか難しいのが現実です。そんな迷える受験生予備軍の強い味方が「オープンキャンパス」。近年は、大学での学びを体感できるプログラムを実施する大学も増えています。「何がやりたいのかわからない」という高校生こそ、探究型のオープンキャンパスに訪れてみてください。好きなことを見つけるきっかけになるかもしれません。 【大学生108人に聞いた】この大学に行きたい!と思った「決め手」は?
オープンキャンパスといえば、入試説明会を兼ねたお祭り的なイベントを想像する親世代の方も少なくないかもしれません。しかし、最近のオープンキャンパスはそうしたイベントにとどまらず、濃密な学びの場となっているケースも多くなっています。 武蔵野美術大学では、大学生と高校生がチームを組んでアイデアを形にする探究型オープンキャンパス「innovationGO to MAU」を2021年からオンラインで実施しています。東京都市大学は、約3カ月にわたる探究学習イベント「オープンミッション」を22年から開催しています。課題を自由探究して、教員や大学生からアドバイスをもらいながら、成果発表までする取り組みです。修了証明書は総合型選抜での提出資料として利用できます。オープンキャンパスとの二本立てで多くの高校生を迎えています。 創価大学も、22年から探究型オープンキャンパスを行っています。メインテーマは「国際協力につながる大学での学びとは?」で、高校1、2年生が対象です。サブタイトルには「あなたの『推し学』『推し職』が見つかる!」と銘打ち、自分の好きなことである「推し」を発見し、今後の学びや仕事にも生かしてもらおうとしています。 担当する企画広報課の平澤竜一さんは、次のように話します。 「このプログラムは単なる情報伝達型ではなく、ワークショップ形式で行っています。5人程度のグループで、1枚の写真から課題を見つけて話し合い、意見を集約し、発表してもらいます。イベントには国際協力の現場で働く本学の卒業生も参加し、高校生たちと同じテーマで話し合います。プロの立場からの『私たちならこうする』という意見に触れることができるほか、本学での学びや卒業後の具体的なキャリアパスについても話が聞けるので、高校生にとっては得るものが多い1日になると思います」 同プログラムに参加するには、志望動機を記載した事前申し込みが必要で、倍率はそう高くないものの、人数が多い場合は抽選になります。22年に続き23年も3回実施され、24年も5月と8月に予定しています。