変わり果てた娘に母「遺体は殺意の痕だらけ」遺族が涙こらえ悲痛な陳述 妹「大切な、大切な、私のお姉ちゃん返して!」放射線技師を夢見た20歳の女子大学生を刺殺 元交際相手の男に懲役20年求刑 2月13日に判決
裁判では一転 被告 “被害者宅に行ったことも覚えていない”
事件直後、山本被告は「人を殺しました」「(殺したのは)元カノです」「捕まえてください、待ってます」と自ら110番通報。確保後の取り調べでは、「5回くらい刺しました」「こんなんで離れるくらいやったら死んで、俺ももうおらんくなった方が」「(大田さんが)窓開けて、走って飛び降りました」と供述していた。 しかし裁判では一転。山本被告は「僕のしたことは間違いない」と起訴事実を認めたが、大田さんを殺害したこと、さらには大田さん宅を訪れたこと自体を「覚えていない」と供述。自ら通報したこと、取り調べで話したことも、記憶にないという。
裁判員「覚えていないのに、どう反省するんですか?」
結審を前に行われた2回目の被告人質問。山本被告はここで初めて “謝罪の言葉” を口にした。 検察官「裁判で、あなたがしたことを見たり聞いたりしてどう思う?」 被告 「本当にめちゃくちゃ怖い思いを部屋の中でもさせたし、逃げても追われるという、すごく怖い思いをさせてしまった」 検察官「いま被害者に言いたいことは?」 被告 「ごめんなさいと伝えたいです」 弁護人「ご遺族に(手紙などで)謝罪をしていないのはなぜ?」 被告 「手紙を送ることで、謝罪の気持ちを伝えることはできると思ったんですけど、送っていいのかどうか…」 弁護人「どうやってつぐなっていく?」 被告 「毎日謝罪をしたいのと、命日には黙とうをささげたいと思います」 裁判官や裁判員からも、鋭い質問が飛ぶ。 裁判官「覚えていないということですが、思い出そうと努力はしましたか?」 被告 「それはしました。資料を見たり、質問を通じて思い出そうとしたりした」 裁判官「でも思い出せなかった?」 被告 「はい」 裁判員「覚えていないのに、どう反省するんですか?」 被告 「覚えてるか覚えてないかは、関係ないですし…」 山本被告は “手紙を書くには書いたが、覚えていないことが多すぎて、これでは謝罪にならないと思った” という旨の供述もした。