今度自動車免許をとるのですが、父が「MT免許にしろ」と言ってきます。いざというとき役に立つとのことですが、「AT」のほうが楽でいいのではないでしょうか?
運転免許を取るときにMT免許とAT限定免許で悩む人も多いでしょう。MT免許でしか運転できない車種に乗る可能性があるのならMT免許を選ぶべきですが、そうでない場合、取得が楽といわれるAT限定免許のほうがいいのではないかと考えるのも当然といえます。 本記事ではMT免許とAT限定免許それぞれのメリットを考えながら、どちらを選ぶべきか考えていきます。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説
AT限定免許のほうが楽に、安く免許を取得できる
MT免許よりもAT限定免許のほうが楽に、しかも安く免許を取得できます。具体的に見ていきましょう。 ■AT限定のほうが免許取得にかかる費用が約2万円安い 都内3つの自動車学校・ドライビングスクールで免許を取得する際に必要な費用を、AT限定免許とMT免許で比較すると図表1の通りです。 図表1
せたがや自動車学校、コヤマドライビングスクール二子玉川、日の丸自動車学校の料金表より筆者作成 約1万4000円から約1万9000円まで差はあるものの、いずれの自動車学校でもATのほうが費用を抑えられます。運転免許の取得費用は30万円台と高額ですが、学生など金銭的に余裕がない人が取得することも多いので、この差は決して小さくないように思えます。 ■AT限定のほうが教習時間は短くて済む 教習所の卒業に必要な技能教習の時限数はAT限定が31時限なのに対し、MT免許は34時限です。1コマは50分ですが準備などを含めて約1時間必要と考えると、AT限定のほうが3時間少ない教習時間で取得できます。 なお、1日に受けられる技能教習は最大3時限と定められています。したがって、最低1日はMT免許のほうが、余計に時間がかかるのです。 ■AT車のほうが運転しやすい 技能検定に落ちるとさらに時間とお金がかかる AT車はアクセル、ブレーキとハンドル操作だけで車を運転できるのに対し、MT車はクラッチ操作が必要です。MT車はクラッチ操作に慣れないとエンストを起こしたり、坂道発進の際に後ろに下がってしまったりとAT車よりも運転難易度が上がります。 図表1の料金はあくまでも、毎回の技能教習や仮免許・卒業といった技能検定を全て一発で通った場合のものです。補修や再検定が発生すると1回につき約5000円から約6000円の追加負担が発生します。 運転難易度が高いMTを選ぶことで、追加費用発生の可能性は上がります。AT限定で取得するのに比べて、費用負担が大きくなる可能性もある点も知っておきましょう。