またもQ1落ちのペレス。2年連続で“予選スランプ”に陥っているのはなぜか? マルコ博士は心理面を指摘「コンディション変化に苦労している」
F1第9戦カナダGPの予選で16番手に終わったセルジオ・ペレス(レッドブル)。これでモナコに続いて2戦連続のQ1敗退となった。 【動画】角田裕毅、2025年RB残留決定に喜びのコメント ここ最近は予選で苦しんでいるペレスだが、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、心理的な要素をその一因として指摘している。 シーズン序盤戦はコンスタントに上位グリッドを獲得していたペレスだが、第7戦エミリア・ロマーニャGPで今季初めてQ3に進めず11番手に終わると、続くモナコGPではQ1敗退で16番手。決勝ではスタート直後の攻防でケビン・マグヌッセン(ハース)と接触してレースを終えた。 しかしながらペレスは2年契約でレッドブルとの契約を更新。チームでの将来を確たるものにしてカナダ・モントリオールに乗り込んだが、またしても16番手に終わり、Q2に進むことすらできなかった。 こういった傾向は今に始まった事ではない。ペレスは昨年も、シーズン中盤になると予選でのパフォーマンスが落ち込んでいった。昨年は序盤のサウジアラビア、マイアミでポールを獲得するも、モナコを皮切りに5戦連続でQ3進出を逃し、やがてタイトル争いはチームメイトであるマックス・フェルスタッペンの独走状態になっていった。 マルコはこういったペレスの不調について、ペレス自らが招いたものだと考えている。彼はレッドブル系列のTV局『ServusTV』で次のように述べた。 「(原因は)マシンではない。それはマックスを見れば分かる。私は心理的なものが大きいと考えている」 「接戦で、コンディションが刻々と変わる時、彼はそこに苦労している。既に3回(Q3進出を逃した)というのは痛い」 またペレス本人も今回の予選での問題について、変わりゆくコンディションの中でRB20のリヤグリップに自信を持てなかったと話している。それによってタイヤを発熱させるのに苦労したというが、日曜のレースではポイント獲得に向けて反撃ができると自信を持っているようだ。 ペレスは次のように語る。 「かなり悔しいよ。セッションが天候によって毎回リセットされていたからね」 「僕たちは全てをまとめ切ることができなかった。特にリヤアクスルの部分だ。多くのマシンにとって奇妙なセッションになったはずだ」 「僕たちはリヤエンドにかなり苦労したから、その原因が何かを理解しないといけない」 「コースがグリーン(グリップが低い状態)になっていたので、状況がリセットされた。でも僕はそこでタイヤの温度を上げることに苦労して、それが苦戦の主な原因になった」 「明日に向けては理解しないといけないことがいくつかあるけど、いくつかポイントを獲得できれば良い結果だと言えるし、ここからが勝負だ」
Jake Boxall-Legge