栃木県知事選告示 6選を目指す現職と新人の一騎打ちに 投開票は11月17日
任期満了に伴う栃木県知事選が31日告示され、いずれも無所属で、6選を目指す現職、福田富一氏(71)と、市民団体事務局長の新人、針川佐久真氏(74)=共産推薦=が立候補を届け出た。福田氏の5期20年の県政運営への評価や多選の是非などが争点となる。投開票は11月17日。 ■実績を強調 福田氏は6月に出馬を表明、自民県連と公明県本部の推薦を受ける。多選について「今の時代は経験や人脈も(県政運営には)必要」と実績や経験の強みを強調。人口減少対策、女性や若者の活躍推進などの107項目を公約として打ち出した。 次世代型路面電車「芳賀・宇都宮LRT」(ライトライン)のJR宇都宮駅西側延伸については計画を支援し、東武宇都宮線との接続、乗り入れに関して関係機関と調整していくと訴えている。 ■多選を批判 針川氏は、共産県委員会などで構成する政治団体が擁立し、社民県連の支持も得ている。「長期政権は忖度が拡大する。リーダーの適正な交代が必要」と多選を批判し、公約は医療、健康、介護・福祉、教育などの35項目を掲げる。 LRT延伸計画について「民意を反映していない」として、住民投票の実施を求める方針を示す。県立の美術館、図書館、文書館を宇都宮市内に集約する県の整備構想を巡り「従来型の箱づくり投資」と批判、見直しを掲げる。 県選挙管理委員会によると、10月30日現在の選挙人名簿登録者数は160万611人。(伊沢利幸)