竜王戦第4局、大阪・茨木は歓迎ムード一色…前夜祭に藤井竜王・佐々木八段登場で市民興奮「オーラ感じた」
大阪府茨木市の複合施設「おにクル」で15、16日、第37期竜王戦七番勝負第4局(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)が行われる。14日には同施設で、藤井聡太竜王と佐々木勇気八段を迎えて前夜祭が開かれ、地元は歓迎ムード一色に染まった。(阪悠樹)
両棋士はこの日午後3時40分頃、おにクルに到着。待ち受けた将棋ファンや市民らから拍手と歓声が上がった。
到着時間や入り口は公表されておらず、市民の一人(46)は「ダメ元で来たら、本人たちが登場してびっくりした。オーラを感じた」と興奮気味。将棋教室に通っている市民(49)は、前夜祭の抽選に外れたといい、「おにクルの前で1時間待ったかいがあった」と喜んだ。
藤井竜王が京都市での第3局を制し2勝1敗として迎える本局。午後5時30分頃から同施設で開かれた前夜祭で、読売新聞大阪本社の田中隆之社長が「シリーズ全体の流れを決定する大事な局面。全国の将棋ファンの目が、茨木市に向いている」とあいさつ。両棋士は地元の子どもたちから花束を受け取り、記念撮影に応じた。
福岡洋一市長は、対局室がある同施設7階から、市内の山「竜王山」が見えることなど、竜王戦にちなんだエピソードを紹介。「竜王戦誘致に多くの人が汗をかいてきた。将棋をする人、見る人、支える人の三位一体でこの日を迎えられてうれしい」と述べた。
藤井竜王は、対局室を検分した感想について「対局にぴったりの落ち着いた雰囲気」と述べ、「竜王山を見てリラックスしつつ、精いっぱい頑張りたい」と決意表明した。佐々木八段は、16日の大盤解説会が1000人以上を収容できる同施設ホールで行われることに触れ、「それだけ大きな会場で開催されることはなかなかない」と話し、「竜王戦に携わる方々に感謝します」と述べた。
対局は15日午前9時に始まる。先手は佐々木八段。持ち時間は8時間で、勝敗が決するのは16日午後になる見込み。