静岡の私鉄「満腹グルメライン」!? 駅ナカ飲食店がとにかく多い路線とは 1日で巡るのは無理ゲー?
都築駅のパン屋は臨時休業
そこで2日間に分けて、無理なく回ることにしました。都築駅の焼きたてパン屋「メイポップ」が改装で臨時休業していたことなどから、遠州鉄道との接続駅・西鹿島を10時10分に出る322列車でスタートです。 最初は10時から営業している天竜二俣駅の駅弁です。駅舎は登録有形文化財で、当日は車両基地見学ツアーの観光客も集まっていました。駅弁は土日祝のみの販売で、平日は電話予約が必要です。「鰻どんこ弁当」「まいたけ弁当」「紅の助六弁当」の3種類で、特に「鰻どんこ弁当」は事前予約しないと買えません。 「まいたけ弁当」は炊き込みご飯を中心に、揚げ物や煮物など、具沢山で満足感がありました。「紅の助六弁当」は、おいなりさんと鰻入り太巻きですが、とても甘い味付けです。 駅ではコーヒー屋も営業しており、ブレイクを挟みながら11時開店のラーメン屋「ホームラン軒」では焦がしネギラーメンと半チャーハンを注文。王道の醤油ラーメンに、焦がしネギで香ばしさとコクが加わりますが、ネギが少し苦く、好みは分かれるでしょう。チャーハンは見事でした。 天竜二俣駅11時46分発の125列車で三ヶ日駅を目指します。車両は1両だけのTH9200形で「New スローライフトレイン」色。唯一の転換式クロスシート車です。先代の「スローライフトレイン」TH3000形は構内で保存され、新旧車両の対比も見られました。 12時43分に三ヶ日駅着。駅には「グラニーズバーガー&カフェ」があります。「三ヶ日牛バーガー」は、全粒粉特注バンズやブランド牛の三ヶ日牛のパティ、地域の野菜など、素材に力がありました。フライドポテトも、よい素材と天日塩がマッチしており大満足です。
うなぎ屋の配慮とは
三ヶ日駅13時49分発の132列車で、都田駅に14時20分着。駅には「miyakoda.駅cafe」が入ります。ちなみに駅舎は2015(平成27)年のグッドデザイン賞を受賞しており、個人的には「日本一オシャレな駅」だと感じます。 カフェも劣らず美しい内装で、コーヒーとクッキーも本格的な味わいでした。次は都田駅15時1分発の331列車で、16時2分着の新所原駅へ向かいます。 同駅には「駅のうなぎ屋 やまよし」が入ります。うな丼を購入すると、列車内で食べられるよう保温用の新聞に包んでくれ、さらに列車内に届けてくれました。鰻の産地である浜名湖だけあり、香り高く上質。タレも深みがあり感動しました。 折り返し16時19分発の142列車で浜名湖佐久米駅を目指し、16時45分着。駅には「喫茶と食事 かとれあ」が入っています。トーストやカレー、スパゲティ、定食類などを提供する、昭和の喫茶店の雰囲気。「自家製ビーフカレー」はしっかりとしたルーで、美味しいものでした。 17時37分、146列車で掛川駅を目指します。気賀駅の中華屋「貴長」や、金指駅の窯焼きピザ「piazza」が頭をよぎりますが、満腹でギブアップ。ホテルで駅弁を夕食として、2日目に備えます。