かつて全盛だった「ステーションワゴン」なぜ人気低下? 国産ワゴンは絶滅寸前!? それでもワゴンが良い理由とは
なぜステーションワゴンは低迷した?
今や、国産車では少数派となってしまった「ステーションワゴン(以下、ワゴン)」ですが、輸入車ではセダンと同時にワゴンもラインナップされることが一般的となっており、いまでも手堅い需要があるようです。 【画像】「えっ…!」これが新車で買える「国産ワゴン」です! 画像を見る(30枚以上)
そんなワゴンについてよく考えてみると、ここ数年で主流に躍り出たSUVと比較しても、実は使い勝手や走りでは遜色ないどころか、実用性ではアドバンテージも多く、「SUVよりもワゴンのほうがいいのでは?」という仮説が成り立つのではないでしょうか。 ワゴンの魅力とはどのようなものなのでしょうか。 1990年代から2000年あたりはワゴンが全盛でした。各メーカーがワゴンモデルをラインナップし、セダンをベースとした車種のみならず、ワゴンのみの単独車種も数多く登場したのです。 しかし、いつの間にか車高も頭上空間も広いSUVが主役となり、2024年4月時点で国産ワゴンは数車種にまで減少。スバル「レヴォーグ」とトヨタ「カローラツーリング/カローラフィールダー」に加え、カローラフィールダーをベースとしたミツオカ「リューギ ワゴン」のみとなってしまいました。 なぜ、そこまでワゴン人気が低迷してしまったのでしょうか。その理由を国産・輸入車を問わず取り扱う自動車販売店のK店長に考察してもらいました。 「現在のニーズは走りの性能より車内の居住空間を重要視する傾向にあります。 決してワゴンの居住性が悪いというわけではないのでしょうが、SUVのように頭上空間に余裕のある車内空間のほうが快適と思う人が多いのでしょう」 ワゴンのメリットは、荷物をたくさん積める広いラゲッジスペースを備えつつ、セダンのような低重心で走りが良いという点です。 一方、近年台頭してきたSUVは、広いラゲッジスペースという点ではワゴンに引けを取りませんが、車高が高く、走行性能ではワゴンにかないませんでした。 しかしそれは過去の話で、現在はスポーティな走りをウリにするSUVも多く、背の高さが視界の良さや運転のしやすさにつながるなど、魅力を高めています。 さらにここ数年のアウトドアブームにも後押しされ、キャンプなどの趣味で使うときの機能性やオフロード性能を求める傾向が強まったことによってSUVがさらに支持され、その反面ワゴンが衰退していったといえます。