近鉄が出発式、「全ての人が使いやすい」新型車両の機能
近畿日本鉄道は7日、近鉄奈良駅(奈良市)で新型一般車両「8A系」の出発式を開いた(写真)。初発列車は近鉄奈良発大阪難波行きの快速急行で、近鉄奈良駅の須合良介駅長が手を上げて出発の合図をした。「(乗客に)安心と使い勝手のよさを感じてほしい」(鉄道本部)と新型車両投入の意義を強調する。 8A系は2024年度に奈良線、京都線、橿原線、天理線に4両編成12本を投入。25年度は大阪線や南大阪線、名古屋線にも導入する。ベビーカーや大型荷物を持つ乗客が着席できるスペース「やさしば」を1両当たり2カ所設けた。「ベビーカーやスーツケースを持つ乗客など、全ての人が使いやすい車両にした」(同)。 駅での長時間停車時に乗客が扉を開閉できるスイッチを近鉄で初めて導入。防犯カメラや非常通話装置も設け、同装置作動時は乗務員などが映像を即時に確認する。新型インバーター制御装置で消費電力を従来比約45%減とするなど環境性能も高めた。