月島「カモンチ」の豚しゃぶが家で味わえる!dancyu編集部長が追い求める日本一ふつうで美味しいレシピ
食の雑誌「dancyu」の編集部長・植野広生さんが求め続ける、ずっと食べ続けたい“日本一ふつうで美味しい”レシピ。 【画像】定食のほか、おつまみメニューも充実する「カモンチ」 植野さんが紹介するのは「豚しゃぶ」。 月島にある家庭料理とワインの店「カモンチ」を訪れ、自家製のごまダレをたっぷりとかけた、暑くなる季節に人気のおかず、しょうが焼きを紹介する。
昔ながらの長屋にある家庭料理店
「カモンチ」があるのは、東京中央区、月島。 「月島っていえば“もんじゃ”っていうイメージが強いですけど、実は古い街なんですけど奇跡的に関東大震災とかの被害を受けてないんですね。だから昔ながらの長屋のような2階建ての街並みが残っているんです」と植野さん。 月島駅から徒歩3分。 築90年以上の長屋を改装した「カモンチ」は、お酒を飲みながら定食をツマミに1杯。 そんな楽しみ方ができる家庭料理の店だ。
お酒が進むメニューがそろう店
カウンターメインの店内は、階段をのぼると、ゆっくり食事を楽しめるテーブル席もある。 この店は、実はワインバーとしての一面も持ち合わせている。 セラーにはワインがぎっしり詰まっている。 店主の坂本雅美さんを筆頭に、女性スタッフがはつらつと働く心地良い空間は、まるで家のように寛げる店だ。 定食の他、単品のおつまみメニューも充実。 お酒に合う6種類のおつまみ盛り合わせや、定食にもできる、大きめのアジフライなどお酒が進むメニューがそろっている。
飲み仲間と再会「いつか一緒に店ができたら」
福岡に住んでいた坂本さんと角丸さんは、知人の紹介で出会い、飲み仲間に。 しかし2010年、坂本さんは仕事の都合で東京に引っ越し、2人は離ればなれになってしまう。 するとある日、坂本さんが働いているお店に角丸さんがやってきて、2人は再会した。 東京にいる角丸さんに驚く坂本さんだったが、角丸さんは「結婚を機に、東京に住むことになった」と話したという。 坂本さんは当時のことを「お互いにたまたま東京に引っ越してきたことで再会して、本当に偶然でした」と回想する。 気の合う飲み仲間として復活した2人にはある思いがあった。 坂本さんは「いつか一緒にお店ができたらいいね!」と話し、角丸さんも「うん!楽しそう!」と同意した。 その後、坂本さんは夫の海外赴任を機に勤めていたお店を退職する。 2年ほど海外で過ごした後、日本に戻って住んだのが東京・月島だった。 坂本さんは「たまたま月島に住んで、犬の散歩中に見つけたのがこの物件で。見つけた後に、2人で何かできないかなって声をかけて」と振り返る。 そして、2019年に「カモンチ」が開店し、2人の夢が現実になった。 本日のお目当ては、カモンチの「豚しゃぶ」。 一口食べた植野さんは「口の上の方にかすかに感じる辛みが気持ちいい」と絶賛。 カモンチ「豚しゃぶ」のレシピを紹介する。 ■材料(1人分) 豚もも肉(薄切り)…100g 日本酒…適量 レタス(一口大にちぎる)…適量 細ねぎ(小口切り)…適量 白ごま…適量 糸とうがらし…適量 [ごまだれ] 練りごま(白)…60g にんにく(すりおろす)…2g 豆板醤…4g きび砂糖…10g ※白砂糖でも可 みりん…10g ごま油…10g 黒酢…35g しょう油…50g ■作り方 (1)[ごまだれを作る]練りごまににんにく・豆板醤を入れる。 (2)きび砂糖・みりん・ごま油を入れ混ぜる。 (3)黒酢を入れ混ぜる。 (4)しょう油を入れ混ぜる。 (5)鍋に水(適量)・日本酒を入れ、強火にかける。 (6)沸騰させ、アルコール分がとんだら火を止める。 (7)湯が落ち着ついたら、豚もも肉を入れる。 (8)白っぽくなったら、ざるにあげる。 (9)ペーパータオルで水けをきる。 (10)豚もも肉を半分に切る。 (11)皿にレタス・豚もも肉を盛りつける。 (12)ごまだれを全体にかける。 (13)細ねぎをかける。 (14)ごまをつぶしながらかける。 (15)糸とうがらしをのせて完成。 ■ポイント・コツ ※沸騰後、火を止めて湯が落ち着いてから肉を湯通しすること。
日本一ふつうで美味しい植野食堂 by dancyu