松山ケンイチ、東京と田舎の二拠点生活で得た学び 「僕たちが生き残るために」
俳優の松山ケンイチさん(38)と妻・小雪さん(47)による、資源をアップサイクル(本来は捨てられるはずのものに新たな価値を与えて再生すること)するライフスタイルブランド『momiji(モミジ)』。現在、東京・銀座でポップアップストアが開催されています。東京と田舎の二拠点生活を送る松山さんに、この活動のきっかけや伝えていきたいことなどを聞きました。 【画像】松山ケンイチ、介護を通して感じた課題
■きっかけは「害獣として捕獲された鹿」
「モミジ」とは鹿の別称。2022年にスタートしたこの活動は、獣皮の利活用などを目的としています。鹿革をメインに獣皮を活用したトートバッグやショルダーバッグ、レザーアウターなど、さまざまなアイテムを展開しています。 ――『momiji』は資源のアップサイクルを目的としているかと思いますが、そういったブランドにしたきっかけや経緯を教えてください。 最初は全国で害獣として捕獲された鹿、猪、熊の肉、皮が廃棄されている現実を知り、国内の大切な資源を活用していくことで、そこに関わる人たちを活かすことにもつながるのではないかと始めました。 ――小雪さんとはどのような役割分担をされていますか? 小雪は革小物などのデザインに参加しています。僕はたくさんのアーティストから提供されているアートを衣類、スカーフ、傘などに落とし込むデザイン作業と、新たな企画などを考えています。
■東京と田舎の二拠点生活「資源を活用し切れていない現実」
東京と田舎の二拠点生活を送っているという松山さん。身近に感じるようになったのは、人が自然環境へ影響を与え続けている一方で、気候変動などにより増えた野生動物も生態多様性に影響を与えているということ。捕獲された野生動物の一部は、食肉利用されるものの皮は廃棄されている、その現実を目の当たりにし立ち上げたのがmomijiでした。 ――アイテムの特徴を教えてください。 山では、なじむ色でコーディネートしてしまうと自然と同化し、それがかえってハンター同士の事故につながってしまいます。ですので、自然になじまない色を着用することで、事故防止にもつながり、自分を守ることにもつながります。それをもとに、自然界になじむ色と、なじまない色を配色しています。