優勝経験者同士の注目カード!渡辺明九段VS豊島将之九段 準決勝進出を決めるのはどっちだ/将棋・JT杯
将棋日本シリーズJTプロ公式戦の2回戦第2局が8月31日、広島市の「広島サンプラザホール」で行われ、渡辺明九段(40)と豊島将之九段(34)が対局を開始した。通常は公開対局として開催されている本棋戦だが、この2回戦第2局は台風の影響により無観客試合として開催されている。振り駒の結果、先手番は豊島九段に決まった。 【映像】渡辺九段VS豊島九段 注目の一戦 渡辺九段は、2000年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:18期)で、順位戦A級(A級以上:13期)。タイトル通算31期は歴代4位、現役2位の快記録で永世竜王と永世棋王の資格保持者。棋戦優勝も11回を数える。序盤研究の深さから中終盤の粘り強さ、細い攻めをつなげる卓越した技術など、どこを取ってもトップクラスでバランスの取れた超一流棋士だ。今年度は王位戦に初挑戦。27・28日に行われた七番勝負第5局で藤井聡太王位に敗れ、シリーズ1勝4敗で敗退となった。JT杯は15年連続19回目の出場で、2014年、2018・2019年に優勝経験を持つ。今年度初戦を制し、4度目の優勝に向けて弾みを付けたい。 豊島九段は、2007年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:10期)、順位戦A級以上が7期。タイトルは竜王2期、名人1期など計6期で、棋戦優勝は5回。今年度は名人戦に挑戦したが、藤井名人を相手に1勝4敗で敗退を喫した。JT杯は10年連続10回目の出場で、2016年、2020・21年と合計3回の優勝経験を持つ。今期は1回戦で糸谷哲郎八段(35)に勝利し、2回戦に進出した。 これまでの両者の公式戦対戦は42局あり、渡辺九段の24勝18敗となっている。タイトル戦でも対戦経験を持ち、両者ともにこのJT杯でも3度の優勝を飾る百戦錬磨の両者の対戦とあり、激戦は必至だ。この一戦ではどのような作戦がぶつかり合うのか、一瞬たりとも目が離せない。 JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。 (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部