こんな学生を採用したら一発アウト!入社後「使えない!」と言われないために面接官が見るべきこと
「生き方や感情は顔つきに表れる」という楠木新さん。著述家として多くの人を取材し、さまざまな「顔」に接してきた経験から、いつしか「顔の研究」がライフワークになったと言います。『豊かな人生を送る「いい顔」の作り方』第4回は、顔から始まる第一印象について、企業内で起きている実情にアプローチします。 ● 採用担当者は 「いい人」ばかり 「顔」はコミュニケーションにおいて、極めて重要な役割を持っています。なぜなら顔は、第一印象の大部分をつかさどるパーツだからです。 そしてこの第一印象というのは、採用面接ではひときわ大切な判断材料となります。私は大手企業の採用責任者を務めた経験から、面接とは第一印象をもとに相手の本質を見極めていく作業であると考えています。 初対面の人間同士が顔を合わせる際、そこには必ず瞬時に第一印象が伴います。それはお互いさまのものであり、面接を受ける学生側もまた、面接者の印象から会社のイメージを膨らませていきます。 昨今のように少子化が進み、労働力確保のための競争が続く中では、企業としても当然学生に好印象を与えたい。そのため各社の人事部は、採用の前線にできるだけ雰囲気のいい人間を配置するのがセオリーになっています。 なお、ここでいう「雰囲気のいい」人とは、単純に顔のルックスの良しあしではありません。表情が穏やかな人であったり、トータルな意味で感じの良い人材を指しています。顔がその人自身を表すプラカードであるように、その企業の顔になると言っていいでしょう。
● 面接の場以外で 社風をつかむ努力 こうした企業の対応は面接シーンにかぎらず、現場でバリバリ活躍している社員が、企業の「採用情報」に登場していることからもお分かりいただけるでしょう。余談ですが、この「採用情報」に掲載されている社員を好人物としてリスト化している転職紹介会社もありました。 逆に言えば、面接の際に顔を合わせる「いい人」ばかりが在籍しているわけではないことを学生は知っておくべきでしょう。活躍できずにくすぶっている人たちも組織には一定数いるものです。 そのあたりは、受付での会社側の対応や、社員同士の会話や顔つき、オフィスの雰囲気などで社風をつかむ努力を怠ってはいけないでしょう。面白い例としては、仕事を終えて社員通用口から出てくる社員の顔つきから社風を見極めようとした就活生もいました。 企業において採用面接とは、1次面接、2次面接、最終面接と段階を踏みながら、その人材の第一印象から得た情報を深掘りしていく作業でもあります。ではその際、面接者は学生のどこを見るべきなのでしょう。