いよいよ解禁!「ライドシェア」についての基礎知識
海外では盛ん
タクシー業界からは「ライドシェア」はどう捉えられているのでしょう? 北辻「自分たちの範疇で、タクシー会社の運営ならいいというのが本音です。海外のように他の会社がやりだすと『待って』という感じです。 いま海外でライドシェアはすごく取り入れられていて、市場規模は世界で7兆円と言われています。それだけ各国はやっています。イギリス、フランスは日本の個人タクシーのように、ライドシェアの運転手に管理責任を負わせています。 アジア、中国、シンガポールなどでは、配車アプリの大手がそれをやっています。だから料金もアプリ会社が決めている。安いということで選択することもあります」
日本の特徴
日本版のライドシェアの特徴は何ですか? 北辻「タクシー会社が運行していること。ドライバーの教育、勤務管理、全部タクシー会社がやっています。一番大事なのは安全運転です。だから研修期間もあります。飲酒チェックも会社がやっています。 もうひとつの特徴は、地域と時間指定があることです」 過疎地に対するアプローチはないのでしょうか? 北辻「まず都市から始まりましたが、北海道、埼玉、福岡など8つの地域も5月から始まります。だんだん増えていきます。 移動の足が不足しているのは都市だけではありません。地域によっては、過疎地域もそうです。そこにどう持っていくかが問題です」
大阪万博で変化?
北辻「昨日から始まったのは第一弾です。第二弾が厄介です。 来年大阪で万博があります。大阪府は『24時間やって』と言っています。さらに『タクシー以外のアプリでも配車アプリを認めて』と言っています。つまり海外並みに認めてと言っています。 が、タクシー業界は全面解禁に反対しています。ライバルになるから。 国も過疎地域の問題もありますから、タクシー会社以外を含めた個人事業主に全面解禁するかどうか検討しています。あと、料金もどうするか検討しています。新たなものが出てくる可能性はあります。 ライドシェア、プラスマイナスあると思いますので、現状分析しながら、労働力の確保と移動手段の確保、安全運転、日々検証して欲しいです」 利用者としては新しい選択肢ができるのはいいことですが、ひとまず安全を第一にして欲しいものです。 (みず)