永山竜樹、初戦敗退の世界柔道から帰国「申し訳ない気持ちでいっぱい」 パリ五輪で雪辱誓う
柔道男子60キロ級でパリ五輪代表の永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)が22日、世界選手権(アラブ首長国連邦)から成田空港に帰国した。志願して五輪代表で唯一出場したが、初戦の2回戦で個人資格の中立選手として出場したロシア選手に敗戦。「日本代表として世界選手権に出場して、金メダルを持ち帰れなかったことに申し訳ない気持ちでいっぱい」と厳しい表情で語った。 相手のロシア選手は昨年12月のグランドスラム(GS)東京大会の準決勝で対戦していた。難敵と警戒して臨んではいたが、延長戦で不用意に内股を仕掛けたところをすかされ、技ありを奪われた。「楽に勝とうとしすぎて、技も攻めも単発で一発狙いの柔道になってしまったのが敗因。勝ちが続いていて、ちょっと自信が過信になってしまった部分があったのかな」と猛省した。 昨年12月のGS東京大会で東京五輪金メダリストの高藤直寿(パーク24)を破り、国際大会3連勝でし烈な代表争いを制した。悲願の初切符をつかんだことで「代表が決まってから緊張の糸が切れて、ちょっと気が緩んでたのかな」との反省もあった。 大舞台での自信をつけようと世界選手権に挑む選択については、五輪を約2か月後に控えていたこともあって、周囲からは慎重な見方もあった。ただ、自身の選択は「間違っていなかったと思う。五輪前に自分にプレッシャーをかけながら試合ができたことは、すごい経験になった」と言い切った。今夏の雪辱へ「今回の負けで気が引き締まった。この負けを生かせるようにあと2か月、気合を入れてやっていきたい」と闘志を奮い立たせた。
報知新聞社