世論が待望するのは与党中心の政権でも野党中心の政権でもなく政界再編。与野党の接着剤は「石橋湛山」だ
他方、議席を大幅に増やした立憲民主党は、実のところ比例票がほとんど伸びていない。以下は、前回3年前の衆院選と今回の衆院選における比例得票数の変化だ。 2021年と2024年総選挙の比例得票数の変化 2021年 2024年 増減 自民党 1991万票 1458万票 -533万票 立憲民主党 1149万票 1156万票 +7万票 国民民主党 259万票 617万票 +358万票 公明党 711万票
596万票 -115万票 日本維新の会 805万票 510万票 -295万票 れいわ新撰組 221万票 380万票 +159万票 日本共産党 416万票 336万票 -80万票 参政党 ー 187万票 +187万票 日本保守党 ー 114万票 +114万票 社民党 101万票 93万票 -8万票 自公は得票数を大幅に減らしているが、立憲民主党の増加票は微々たるもの。自公は自滅したが、立憲民主党に負けたわけではないということだ。
■3分の2の国民が「辞任不要」 民意は何を求めているのか。共同通信社が10月28、29両日に実施した全国緊急電話世論調査が参考になる。 ・石破内閣の支持率は32.1%。内閣発足に伴う10月1、2両日調査の50.7%から18.6ポイント下落 ・与党過半数割れとなった自民、公明両党の連立政権継続を望むとしたのは38.4%。望まないは53.0%。石破茂首相が大敗の責任を取り辞任すべきだとの回答は28.6%にとどまる。辞任不要は65.7%
・自民派閥裏金事件に関与し、当選した議員を要職に起用することに79.2%が反対。賛成は16.3% 石破内閣の支持率は選挙前と比べて急落し、国民の過半数が自公連立政権を望まないとした一方で、石破首相の辞任については、なんと3分の2の国民が「不要」と考えている。 さらに、次の設問に対する回答が重要だ。 ・次の政権の枠組みはどのような形が望ましいと思いますか。 自民、公明両党による少数与党政権 18.1% 自民、公明両党に日本維新の会などを加えた政権 19.3%