築60年以上の雨漏りがする住宅を購入…。明るくて景色が楽しめる空間にリノベーション!成功のポイントは…
ロンドンの中心で生まれ育ち、ニューヨークに移り住んだスザンナ・チャービンは、デザインやブランディングを手掛けるスタジオ、ザ・ボザールのクリエイティブディレクター。まさに都会人のひとり。 そんな彼女がロングアイランドで夫に付き合って4ベッドルームが入るミッドセンチュリーの邸宅を訪れることになったときも、まさか自分が魅了されることになるなんて思いもしませんでした。 【写真集】ミッドセンチュリーの邸宅を居心地よくリノベーション! この家に漂う静けさに満ちた美しさを享受しながら暮らすことを決意したスザンナと夫、そして2人の子供たちはニューヨークに別れを告げ、人生の新たな章をスタートさせることにしました。その舵をとるのはスザンナ。プロのデザイナーではないにもかかわらず、彼女は自らリノベーションプロジェクトを率いることにしたのです。
スザンナは「この家は1961年から同じ姿のままで、雨漏りもしていたんですよ」と笑います。 引っ越し当初は、雨水対策に植木鉢やフライパンを使っていたそう。ダークなシダー製パネルに覆われた家は、タイムカプセルのようだったといいます。 今はまるで逆。この家に立つと、軽やかな空気を感じます。 自然から着想を得て選ばれたベンジャミンムーアの塗料とテクスチャー豊かなファブリック使いによるものでしょう。 刻々と変化する川の風景を引き立てるため、スザンナはインテリアの主張を抑え、壁を覆う窓が雄弁に語ることができるようにスタイリングしていきました。「満潮時には、空を映す川しか見えません。反対に干潮を迎えると草や湿地帯が顔を出すのです」と彼女はいいます。 「パンデミックの間には、白鳥の家族がやってきました」。それはこの家がもたらす癒しのひとつです。 「ここには安らぎと一貫性があります。そこに、変化を続ける水や動物のいる風景が交わるのです」
ただし、この家が誇るべきものは眺望だけではありません。家族はアウトドアをさまざまな形で満喫しています。 ここでは、水泳もカヤックも、釣りだってできるのです。木の下に寝転ぶだけでも、最高の時間を過ごすことができます。 風に揺れる柔らかなファウンテングラス(イネ科の植物)が、エントランス前の小道をさわやかに演出。