月収の高さ 新入社員と逆転も?「初任給」30万円超えへ“本音”は【Nスタ解説】
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社会人になって初めてもらう給与、「初任給」。いま、ユニクロなどの大手企業で初任給30万円超えの動きが広がっています。一方で大卒現役世代の月収はどう変化していくのでしょうか。 【写真を見る】初任給で33万円も現役大卒社員の給与は…? ■ユニクロや大手銀行など「初任給」30万円超えに 南波雅俊キャスター: 新入社員の初任給について、大手企業などが引き上げる方針を発表しました。 ▼ファーストリテイリング(2025年3月~) 新入社員の初任給:30万円から33万円に引き上げ。 1年目の年収は500万円強に。 ▼三井住友銀行(2026年4月~) 大卒の初任給:25万5000円から30万円に引き上げ。 大手銀行で30万円台となるのは初。 大卒の初任給の推移を年代別で見ていきます。(厚労省・賃金構造基本統計調査より 全国平均) 【大卒 初任給の推移】 1996年:19万700円 2000年:19万3700円 2010年:19万7400円 2019年:21万200円 90年代から2010年までは20万円を下回っていました。ただ、2011年に初めて20万円を超えて、2014年以降はずっと20万円を超え、2019年には21万円台になっているということなんです。 また、1年目6月の給与平均も相当高くなっている印象です。 【1年目6月給与】 2020年:22万6000円 2021年:22万5400円 2022年:22万8500円 2023年:23万7300円 ■「初任給」の引き上げ 一体なぜ? なぜ初任給が上がっているのか、みずほリサーチ&テクノロジーズの酒井才介チーフ日本経済エコノミストは、「少子化で人材獲得競争が激化している。企業は優秀な人材を確保したい狙いがある」と話しています。 一方で、就活生が求める初任給の額も変わってきています。 就活情報サイトを運営する「マイナビ」の調査では、2026年卒の就活生が求める“最低限ほしい初任給”は「22万円以上」と答えた割合が、前年より13.8ポイント増え、63%となっています。 理由として、「物価高など経済不安から求める金額が上昇しているのではないか」ということです。