「若いうちは進んで苦労すべき」と思う新入社員は4割...それでも「やる気」の表れ? 上司・先輩の指導方法は
確実にスキルアップできるなら、苦労はいとわない
――ところで、働きたい職場像に関する質問では、「苦労は多いが、確実にスキルアップできる職場」を望む人が6割以上いますね。「苦労すべきだ」が減少している傾向と真逆の印象を受けますが。 担当者 「若いうちは進んで苦労すべき」と思う新入社員は4割ですが、別設問で望む職場像を尋ねたときは、「苦労は多いが、確実にスキルアップできる職場」のほうが「苦労は少ないが、スキルアップは自身の努力による職場」よりも約16ポイント高くなっています。 苦労がスキルアップにつながるとわかる場合には、苦労(努力・経験)をいとわない若者がより多いと推察されます。初めて行う業務を「苦労」ではなく「スキルアップのための努力や経験」ととらえられるように、個々の意欲に応じた柔軟な育成・指導をすることが必要です。 ――なるほど。無駄な苦労はしたくないということですね。 担当者 先ほどの国民生活に関する世論調査でも、「どのような働き方が望ましいか」(18~29歳)を聞くと、「自分の専門知識や能力がいかせる」が上位となっており、そのような志向がある新入社員も一定数います。 入社後のキャリア像やキャリアパスが明確になっていれば、それに向かって努力することで、自身にフィードバックされることがイメージできるためと考えます。
自分の新入社員時代との比較は禁物 ほめ言葉とねぎらいを忘れずに
――先輩や上司は新入社員に対し、どう接すればいいでしょうか。アドバイスをお願いします。 担当者 就業感や価値観が異なっていることを前提に、自身の新入社員時代と比較したりせずに、仕事の目的や背景を丁寧に説明することが何より大切です。仕事について丁寧に説明して、ほめ言葉やねぎらいを忘れない上司・先輩が求められています。 理解度や成長度を定期的にフィードバックするとともに、新入社員の5年後、10年後のキャリアをイメージさせる働きかけ、研修や面談を積極的におこなうことをおススメします。 (J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)