【ジープ・ラングラー】 人生を変えるクルマ選び
【ジープ・ラングラー】 人生を変えるクルマ選び
まだ2ドアモデルのみのラインナップだったころ、ラングラーは現在よりもずっとプリミティブなモデルだった。荒野の奥深くで対処不可能な故障を避けるため機械式制御にこだわり、ABSすら装備されていなかったのだから。それは泥遊びのための専用ツールといった存在で、だからこそ多くの人が強く憧れても、とくに家族持ちが手に入れるにはハードルが高かったのも事実。しかし4ドアのアンリミテッドが登場してからは、もう言い訳の必要はなくなった。 リアドアを備えてリアシートのサイズもスペースも大きくなり、ホイールベースが伸ばされたことで乗り心地も格段に向上している。それに現行モデルに切り替わってからは、時代が進み信頼に足るようになった高度な電子制御デバイスをドライブトレインや安全装備を採用し、軍用モデルだった初代から連綿と受け継がれてきたワイルドさを維持しながらも、もはやラグジュアリーSUVの世界へと足を踏み入れつつある。
ラングラーシリーズのなかで双璧を成す「サハラ」と「ルビコン」
とくに日本に導入されているラングラーはアンリミテッド・サハラとアンリミテッド・ルビコンの2モデルとなり、いずれもラングラーシリーズのなかで双璧を成すトップトリムといえるモデルだが、そのどちらにも4WDシステムの中核となるトランスファーケースに、本国ではオプションとされているセンターデフを備えたフルタイム4WDシステムをスタンダードで装備する。 サハラは多くを都市部で過ごし、たまにキャンプやスノーボードなどで未舗装路や雪道に踏み入れるオーナーにオフロードでのイージードライブや安心感を提供し、それでは飽き足らず、より本格的なオフロードに踏み込みたいオーナーにはルビコンがチャレンジスピリットを提供してくれる。 なにしろルビコンにはサハラよりも大きな駆動力を得られるローギアが与えられ、センターに加えて前後のディファレンシャルにもロック機構を装備、1輪でも駆動力が得られれば前に後ろに進もうとする。さらにオンロード走行ではハンドリングに安定性をもたらすスウェイバーもキャビンからスイッチひとつで解除でき、サスペンションの動きの自由度を増してサハラよりも高さのある段差に対応可能となる。