姉が子どもの教育費を貯めるのに「終身保険」に加入しているそうです。「学資保険」よりお得そうですが実際はどうなのでしょうか?
学資保険と終身保険の違い
どちらも教育費を捻出するために利用されますが、根本的な目的と保険金の扱いが違います。学資保険で保険金を受け取るのは満期を迎えたタイミングであり、終身保険は被保険者に万が一のことがあった場合です。 どちらの保険も解約時に解約返戻金がありますが、学資保険では基本的に元本割れすることが多いようです。対して、終身保険はタイミングや契約内容により大きく異なるものの、解約返戻金が元本割れをしないこともあります。 また、学資保険は満期時の保険金、終身保険は解約返戻金が教育費に充てられます。 言い換えれば、学資保険はシンプルに教育費として積み立てるもので、終身保険は解約のタイミング次第で教育費以外にも利用できる柔軟性が高いものだということです。極端な話、終身保険は解約タイミング次第で、老後の資金としても活用できるのです。
終身保険を選ぶ人が増えてきている
シンプルさと保険そのものの目的から、教育費の捻出には学資保険を利用することが一般的でした。しかし、近年では学資保険の代わりに、終身保険を教育費の捻出に利用する方が増えています。 終身保険の利用が増えている背景には、学資保険の返戻率が下がっている現状があるからです。返戻率とは、支払った金額に対してどれだけお金が増えて戻ってくるかの指標です。 学資保険は教育の節目に満期を迎えて保険金を受け取りますが、終身保険は一般的に長く加入するほど返戻率が上がり、解約しなければ加入し続けられます。契約内容や加入期間次第ですが、返戻率で考えると終身保険のほうがお得になる場合が多いことから、長い目で見た結果、終身保険を選ぶ方が増えたといえるでしょう。
終身保険のほうがお得になる場合がある
契約内容や加入期間などにより異なるため一概にはいえませんが、昨今の学資保険の返戻率の低下と加入期間により返戻率が上昇する終身保険の特性を考慮すると、状況次第で終身保険のほうがお得になる可能性があります。 学資保険と終身保険には教育費の受け取り方などの違いが多いため、ご家庭の教育プランと合わせてよく検討してください。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部