新ディレクターを迎えたアート・バーゼル・マイアミ・ビーチ、存在感より強固に
海の環境保護や先住民の権利を訴える展示も
・Carmo Johnson Projectsとブラジル先住民族フニ・クインのコレクティブ「Mahku」 2012年に立ち上げられたMAHKUは、超現実的な独自の解釈でアマゾンの森林を表現している。賠償など、ブラジルの先住民が直面する社会的、政治的な問題に立ち向かう活動の先頭に立つMAKHUは、作品の販売で得た収益によってフニ・クイン族の土地を買い戻し、自治権を確立することを目指している。 今回のフェアでは、ブラジルのギャラリー、Carmo Johnson Projects(カルモ・ジョンソン・プロジェクツ)を通じてそれらの一部を出展した。 ・Parley For The Oceans 非営利の環境保護団体、Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)は今回、初めてアート・バーゼルに参加。緊急性を増す環境危機の問題と、私たちが暮らす世界の現実を広く伝える機会として、美しく脆い海をテーマにした写真とデザイン、アート作品を「コレクターズ・ラウンジ」に展示した。 ・Timothy Taylor Galleryとアニー・モリス Timothy Taylor Gallery(ティモシー・テイラー・ギャラリー)は、ロンドンを拠点に活動するアーティスト、アニー・モリスの「Stack 8, Cobalt Turquoise (2024)」などを出展した。 モリスが2014年から制作を始め、代表的な作品となっている「Stack」シリーズは、手で成形した不揃いな球体を複数の異なる鮮やかな色に塗り、不安定ながらも均衡した状態に積み上げる立体作品。高さ約2.6メートルの「Stack 8」は、今回のフェアで最も注目を浴びた作品の1つとなった。
Nel-Olivia Waga