【中日】“防弾王”高橋宏、2リーグ制後初の快挙 巨人移籍のマルティネスがたたき出した驚異の「71.7%」は史上2位
高橋宏は防御率1.38で最優秀防御率を獲得。防御率1.50未満は、昨年の山本(オ=1.21)以来だが、セでは70年の村山実(神=0.98)以来延べ12人目。セでは歴代6位の防御率だ。 球団では、〈1〉41年村松幸雄0.98〈2〉43年石丸進一1.15〈3〉43年野口正明1.376〈4〉24年高橋宏斗1.378〈5〉54年杉下茂1.39で4位になるが、50年の2リーグ制後では、杉下を抜いてNO1になった。 今季は開幕から129回2/3連続被本塁打なし。シーズン被本塁打1本だけだった。1リーグ時代にはシーズン被本塁打ゼロが多数いたが、1944年に2人が記録したのが最後。1本も44年に4人が最後のシーズン。2リーグ制後では、これまで、56年稲尾和久(西鉄)、12年ウルフ(日)、昨年山本(オ)の2本が最少。セでは今年の才木(神)を含め4人の4本が最少。高橋宏が2リーグ制後では初めて被本塁打1本に抑えた。 ▼…7月の高橋宏は4試合で32回を投げて無失点。30イニング以上投げて、月間無失点は、41年7月の野口二郎(大洋=50回)、63年9月の中井悦雄(神=30回)、70年10月の村山実(神=34回)に次いで4人目。6月28日DeNA戦の1イニングを加え、33イニング連続無失点をマークした。 ▼…中日は球団初の3年連続最下位。3年以上続けて最下位は、08~12年に5年連続のDeNA(横浜)以来、延べ11チーム目。セでは54~59年に6年連続の大洋をはじめ延べ6チーム目。 ▼…22年が初采配の立浪監督は3年連続最下位。3年連続最下位の監督は、 藤田省三(近鉄=50~52年) 迫畑正巳(大洋=56~58年) 千葉 茂(近鉄=59~61年) 稲尾和久(西鉄=70~72年) 野村克也(阪神=99~01年) 立浪和義(中日=22~24年) 6人目。野村を除く5人は初采配から。 ▼…最下位チームから最終防御率、最多セーブ、最優秀中継ぎ投手を輩出。最下位チームから最優秀防御率は、19年の山本由伸(オ)以来5年ぶり6人目。セでは高橋宏が初。05年以降、最下位のセーブ王は、22年の自身以来、マルティネスが2度目。中継ぎ投手は22年ロドリゲス(中)以来松山が4人目。最下位チームからこの3部門がそろったのは初になる。 ◆細川22人から23本 ▼…2年連続20本塁打以上をマークした細川。球団では09、10年の和田一浩、森野将彦、ブランコ以来だ。今季23本塁打のうち、複数本打った投手は、2本打った村上(神)だけ。23本を22投手から本塁打した。 ▼…細川は1試合2安打以上のマルチ安打が48度。秋山(広)と並び両リーグ最多。4月29日DeNAからは球団記録にあと1と迫る7試合連続マルチ安打をマーク。 大島HR出ない ▼…大島は22年4月2日広島戦の第3打席で本塁打したあと、現在、1066打席連続本塁打なし。岡林は2リーグ制後では球団初の規定打席以上で2度目のシーズン本塁打ゼロ。昨年9月16日巨人戦の第2打席から、522打席本塁打なし。 岡林最少12打点 ▼…岡林は12打点。規定打席到達でシーズン12打点は、65年吉田義男(神)、82年松本匡史(巨)と並ぶ2リーグ制後の最少打点。 ▼…中島は代打に15度起用され13打数ノーヒット(2死球)。昨年も4打席無安打に終わり、巨人時代の22年9月2日阪神戦の安打が最後、目下29打席ノーヒットだ。通算代打率は、194打数38安打の.196になっている。 マル60勝中43S ▼…マルティネスはセ外国人最多となる43セーブでセーブ王。チームの60勝のうち43試合にセーブが付き、割合は72%。シーズン20セーブ以上の投手でみると、〈1〉11年山口俊72.3%(横浜=47勝―34セーブ)〈2〉24年マルティネス71.7%(中=60勝―43セーブ)〈3〉97年宣銅烈64%(中=59勝―38セーブ)、2番目。最多セーブ投手に限ると、07年藤川球児62%(神=74勝―46セーブ)を上回り勝利に占めるセーブの割合は最高だ。 ◆4年連続最多● ▼…小笠原は、パの小島とともに2年連続防御率最下位投手。2年連続防御率最下位は8人目になる。最多敗戦投手にもなったが、21年大野雄、22年柳、昨年涌井で4年連続で最多敗戦投手。4年連続最多敗戦投手は今年の楽天も記録したが、セでは16~19年ヤクルト以来。球団では初の屈辱。 ◆松山無被弾継続 ▼…松山は54回1/3を投げ被本塁打ゼロ。昨年のデビューから現在89回2/3連続被本塁打ゼロを続行中だ。また、橋本も52回被弾なし。こちらも昨年から67回1/3連続被本塁打なし。(福山 智紀)
報知新聞社