ロシア軍が前線の戦闘に「相当な数の北朝鮮兵を使い始めた」とゼレンスキー氏…1万人以上派遣か
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は14日、ウクライナ軍が越境攻撃を行っているロシア西部クルスク州で、露軍が前線での戦闘に「相当な数の北朝鮮兵を使い始めた」とSNSで明らかにした。同州に派遣された北朝鮮兵は1万人以上とされ、戦闘が今後激しくなる可能性がある。 【写真】北朝鮮兵がロシア極東の訓練場で装備品を受け取っているとされる場面
ウクライナ国防省情報総局は14日、北朝鮮兵は露軍の空挺(くうてい)部隊や海兵隊と共に戦闘に参加していると発表した。同日までの露軍と北朝鮮兵の損失は約200人だとしている。内訳は明らかにしていない。
露軍と北朝鮮兵は互いに言葉が十分に通じないため、指揮系統に混乱がみられるという。同局は、北朝鮮兵の誤射により、露南部チェチェン共和国の部隊で8人が死亡する事故があったと主張している。
ウクライナ政府傘下の「偽情報対策センター」のアンドリー・コバレンコ所長によると、北朝鮮兵は前線の目標地域を制圧するため、攻撃をかいくぐって突撃する役割を与えられている。北朝鮮兵の損失は拡大しており、コバレンコ氏は「ロシアは北朝鮮兵を美化するプロパガンダ(政治宣伝)を広めるだろう」と指摘している。