原発30キロ圏150人超孤立 志賀、能登地震後最長16日
内閣府は12日、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)周辺の避難計画などを協議する作業部会を同県庁で開き、能登半島地震の後、30キロ圏内の14地区で150人超が最長16日間孤立していたことを明らかにした。原発が緊急事態になっていたとしても30キロ圏外へ避難できず、被ばくの危険にさらされた恐れがある。 孤立した地区は輪島市と穴水町、七尾市。1月16日まで最も長く孤立したのは輪島市浦上地区の1人で、最終的に自力避難した。同市諸岡地区では61人が孤立し、ヘリコプターなどでの避難が完了したのは1月13日だった。孤立の原因は、のり面崩落による道路への土砂堆積や落石、倒木などで、11地区は山間部だった。 また、30キロ圏内の30カ所以上で道路が通行止めとなり、少なくとも6カ所の放射線防護施設が地震直後に使用できなかったか、その可能性があったことも報告した。通行止めになった箇所のうち一部では、迂回路が確認できなかった。
今後の作業部会では、今回の被害を踏まえた避難ルートや移動手段などを議論する。