大阪市の松井市長“総合区”案 公明に対応求める「やはり24区は多すぎる」
「やはり24区は多過ぎるし、やっぱり一定規模に集約するほうが、区長の権限もさらに区長の裁量というものを拡大できるので、基礎自治体としては今よりは住民の皆さんに寄り添える」。今月1日にいわゆる「大阪都構想」が住民投票で否決されてから、初めての定例会見が5日開かれ、松井一郎市長(大阪維新の会代表)は、かつて公明党が提案した「総合区」案の導入について言及。吉村洋文知事(同代表代行)も6日の会見で「僕は総合区をやるべき」と述べた。 【中継録画】「公明党の8区案が動くべき」と語る大阪市の松井一郎市長
この総合区案。2015年5月に行われた1回目の都構想住民投票で否決された後、公明党が「大阪市を残したまま24ある行政区を8つの総合区に再編し、住民サービスの拡充を目指す」という提案を受け、大阪市が素案を作成したもの。 しかし、昨年4月に大阪維新の会が知事・市長選で勝利した後、この提案は取り下げられたという経緯がある。
5日の定例会見で松井市長は、報道陣からの「2年前『都構想』が否決されたら総合区案を導入するという考えを示されていたと思いますが」という質問に対し、記事冒頭にある意見を述べた。 そして「公明党さん案の8区案もありますから。公明党さんから『もうぜひそっちやろうよ』という提案を受けたら、もうすぐやりますよ。もうこれ、公明党さんの案を受けて当時の吉村(洋文)市長が作ったわけで、ぜひ公明党さんにはそういう形で今回の結果を受ける中で、それをぜひ推進する動きをしてもらいたいと思っています」と公明党に対応を求める形となった。 ただ松井市長は、大阪維新の会では市議会の過半数がないため「我々は受け身ですよ」と話す。また「これは公明党さんが踏み切れるかどうかです。選挙区が変わりますから、市会議員の」と続けた。
6日に会見を行った、吉村知事も「もともと公明党さんの総合区という考え方、案ですから、公明党さんがやろうということであれば、これは維新の会としても当然賛成するし、そちらの方向で進んでいくということになるというふうに思います。僕は総合区をやるべきだというふうには思います」と述べた。 総合区は市議会の議決で実現できる。都構想否決から、わずか数日で始まったこの議論に今後注目が集まりそうだ。