MLB JAPAN代表・川上紗実さん~仕事と大学院のハードな二刀流生活を経て見えたMLBでのやりがい|STORY
――ボランティア終了後は、そのまま正社員に? イベントが終了する数日前に、「MLBの日本オフィスを立ち上げるから、このままフルタイムで残ってくれないか」というオファーをいただきました。でもそのとき、実は合格した大学院の授業スタート目前。 悩んだあげく、せっかく頂いたこの二度とないチャンスを無駄にしてはいけない、ありがたく引き受けるべきと思い、入学早々大学院を休学して正式に入社させていただくことになりました。ただ、2年が過ぎ休学期限が満了を迎えるとき、もっと勉強したいという気持ちと、ここで働き続けたいかどうか自分の中で答えが出なかったので、一旦リセットして、大学院に戻ろうと思ったんです。 ――では、会社を辞めて大学院へ戻られたんですか? 上司と話し合い、自分の素直な気持ちや考えを伝えた結果、引き留められ、会社は辞めずにフレックスタイムにさせてもらい、大学院へも通う二刀流生活を2年間送ることになりました。上司に引き留めて頂けたことには今でも心から感謝していますが、その生活は想像以上にハードで、婚約していた彼にも振られ、一時は心身ともにボロボロに(笑)。でも仲間や教授に支えられて、なんとか卒業させていただくことができました。 ――大変な2年間だったんですね……。先ほど「この会社で働き続けたいか答えが出なかった」という話がありましたが、転職は考えませんでしたか? 小さい頃からボランティア活動に参加し、将来は、人のため社会のためになる仕事に就きたいと思っていたので、「この会社で、自分の思いは叶えられるだろうか」と考えることは何度もありました。
使われていない野球道具を集めてケニアへ。 その迷いがなくなったのが、仕事を初めて3年ほど経った頃に当時のお客様と立案した「日本全国で、使われていない野球用具を集めて、発展途上国に寄付する」というCSR企画を実施したとき。実際にケニアでたくさんの子どもたちの笑顔に囲まれ、キラキラとした目の輝きを見たとき、“この会社にいても、こんなに素晴らしい社会奉仕活動ができるんだ。ならば、どんどんやっていけばいい”と思えたんです。