勝てば甲子園有力の一戦 8回2死三塁から継続試合 鹿児島実敗れる 宮下監督、無念さにじませ
◇高校野球秋季九州大会準々決勝 鹿児島実0―5沖縄尚学(2024年10月30日 別大興産) 来春の選抜の重要な参考資料となる九州大会。九州の出場枠は4だ。残り1枠をかけた鹿児島実と沖縄尚学の一戦は29日に雨が降る中、別大興産スタジアムで午後から始まった。回を重ねるごとに雨脚は強まり、グラウンドには水が浮いた。沖縄尚学が3―0とリードを広げた8回2死三塁で中断。そのまま継続試合になった。 30日は澄み切った空のもとで行われた。鹿児島実はソフトバンク・大野稼頭央投手の弟、大野純之介投手(2年)が引き続いてマウンドに上がったが、2点適時打を浴びた。 5点を追う9回は代打攻勢を仕掛けたが無得点に終わり、2016年以来となる選抜出場が遠ざかった。継続試合はわずか13分だった。 勝てば甲子園がかかる大事な一戦だっただけに宮下正一監督は試合後の取材で無念さをにじませた。「ちょっと残念です。子供たちが言えないので私が言いますけどこんな始め方をしてもらっちゃ困ります」と声を震わせた。「条件は一緒だし、力の差はもちろんあった。相手が全然上だったんですが、でもこの始め方はね。継続試合になってそれがいい風に使われているなと逆に思いました」と語った。 29日は第2試合が始まる午後から予報が悪かった。「子供たちがかわいそう。きょうこんなに晴れているんだから。きょうさせてあげたかった。まあ仕方がないです。ルールなので」と語って球場を後にした。 新チームは史上最弱と言われながらも九州大会準々決勝まで勝ち上がってきた。無念さを来夏にぶつけていくしかない。