熊本地震の被災地で設置する「共通投票所」 公選法改正で可能に
参議院選挙が7月10日に投開票されます。今回は18歳以上に選挙権が拡大されてから、初めての全国的な国政選挙になります。18歳・19歳の有権者は全国で約240万人。少子化の影響もあって決して多い数ではありませんが、選挙結果に影響を与えるのではないかと注目が集まっています。 期日前投票って、どこでどうやればいいの? 改正された公職選挙法には、もう一つ目玉と期待されていた制度改正がありました。それは「共通投票所」の設置が可能になったことです。
選挙当日も指定の場所以外で投票OKに
前回2013年の参議院選挙は、日本全国に4万8777の投票所と5180の期日前投票所が設置されました。 「投票所まで行くのが面倒くさい」「忙しくて、投票に行けない」といった理由で投票をしない有権者が少なくないとすると、投票所が多く設置されるようになり、近所にもあれば、「投票に行こうか」という有権者を掘り起こすことができます。投票所を増やすことで、投票率が向上することが期待できるのです。 これまで有権者は指定された一か所でしか投票することができませんでした。たいてい、投票所は最寄りの学校や公民館に設置されます。しかし、社会情勢や生活スタイルは大きく変わりました。投票日に必ずしも指定された投票所に足を運べる人ばかりではありません そうした変化を受け、2003年には期日前投票制度が導入されました。期日前投票制度は、少しでもたくさんの人に投票してもらうことが狙いです。 「2003年の公職選挙法の改正でも、期日前投票に限り、ショッピングセンターや駅などに投票所の設置が可能になりました。実際にショッピングセンターなどに期日前投票所が設置されて、多くの人が一票を投じています。それでも投票日当日は指定された小学校や公民館などでしか投票ができないようになっていました。今回の改正公選法では、そうした制限をさらに緩和し、投票日でもショッピングセンターや駅といった場所に投票所の設置が可能になりました」(総務省自治行政局選挙管理課) つまり、今回の法改正によって、選挙の当日でも指定の投票所以外で投票できる共通投票所を設置することが可能になったのです。