県人会記念誌の完成報告 ブラジル移民2世の文岡さん 宇検村を表敬
ブラジル鹿児島県人会会長で奄美移民2世の文岡セルジオ正樹さん(56)が26日、鹿児島県の宇検村役場を表敬訪問し、元山公知村長らと懇談した。文岡さんは、昨年創立110周年を迎えた同県人会の記念誌の完成を報告。元山村長に手渡し、「これからも交流を続けたい」と語った。 文岡さんは両親が宇検村出身。現在、同県人会には1700世帯が加入しており、文岡さんは2021年から奄美出身者初の会長を務めている。来島は昨年2月以来。 昨年8月にはサンパウロ州で「県人移民115周年・県人会創立110周年記念式典」を開催。高齢化で帰郷が難しい移民1世やルーツの地を訪れたことのない若い世代らが交流し、宇検村からも関係者が出席した。 記念誌は式典の様子や県人会の歩みをまとめたもので、今年6月に完成。記念誌を受け取った元山村長は「現地で大歓迎を受け、皆さんの熱い思いに触れて、交流の大切さを改めて感じたと(出席者から)聞いている」と話した。 文岡さんは「5世、6世になるとルーツが分からないこともあるが、交流を通して知ることができる。さらにつながりを深くして、若い人たち同士の交流もできたら」と期待した。 文岡さんはこの日、親戚や村内の関係者との交流会にも参加した。28日に県本土へ移動し、知事を表敬訪問。30日には日本をたつ予定。