過失割合はどのぐらい? バイクがクルマを追い越した際の事故
また、追い越しが禁止されていない場所であっても、バイクがクルマを追い越して事故を起こした場合は、「70:30」で追い越したバイクの方が過失割合は大きくなるのが一般的です。 なお交差点で発生した追い越し事故のケースでは、「バイクがクルマを追い越した場合」と、「クルマがバイクを追い越した場合」でそれぞれ過失割合が違ってきます。 交差点での追い越し事故で多いのが、左折しようとした際に接触するケース。道路交通法第34条1項では、車両は左折するときに、あらかじめ道路の左端にできる限り寄らなければならないと定められています。 つまり、バイクは左折をする際に追い越した場合は左側に寄らずに左折したことになるので、追い越した側の過失が大きくなるので注意してください。
要チェック!追い越しが禁止されている場所
追い越しが禁止されている場所は、道路標識だけでなく車線でも判断できます。またセンターラインついては、白色の破線と実線、黄色の実線の3種類があり、間違えやすいので要注意。 まず「白の破線」は、車線をはみ出して追い越しができますが、「白の実線」は車線からのはみ出しは禁止ですが、車線からはみ出さない場合のみ追い越しが可能。そして「黄色の実線」は、追い越しのために車線をはみ出しての通行が禁止されています。 また、標識や車線で規制されていなくても、以下の場所も道路交通法第30条によって追い越しが禁止されているので覚えておくとよいでしょう。 ・道路の曲がり角付近 ・上り坂の頂上付近 ・勾配の急な下り坂 ・トンネル(車両通行帯が設けられた道路は除く) ・交差点とその手前から30m以内(優先道路を通行している場合は除く) ・踏切とその手前から30m以内 ・横断歩道または自転車横断帯とその手前から30m以内
ちなみに、道路交通法第29条では「二重追い越し」が禁止されています。二重追い越しとは、追い越しをしようとしているクルマに対して、追い越しをかける行為のこと。 二重追い越しをされるクルマは、通常の追い越しで生じる避譲義務がありません。そのため、バイク、クルマに関わらず「100:0」の過失割合になり、二重追い越しをした側がすべての責任を負うことになります。 ただし、原付バイクや自転車などの軽車両を追い越そうとしているクルマを追い越す場合は、二重追い越しには該当しません。 また、追い越しには、ある程度長い距離が必要です。そして前のクルマだけでなく、隣の車線の後方からくるクルマや対向車と接触するリスクもあるため、早めに合図を出すようにして、必ずミラーと目視で周囲の安全を確認してから、余裕のある場合のみ追い越しをするようにしましょう。
Peacock Blue K.K.