長生きリスクに備えたい!NISAやiDeCoで備えるのは非常識なの?貯金にないメリットも
「令和4年簡易生命表の概況」によると、日本人男性の平均寿命は81.05年、日本人女性は87.09年とのことです。 【円グラフ】60歳代は貯蓄をいくら保有する?NISAやiDeCoで老後対策が可能なのか 世界的に見ても長寿国の我が国では、今後も更なる長寿化が見込まれており、「人生100年時代」と呼ばれるほどです。 老後生活が長ければ長いほど、老後資金が不足して経済的に困窮する「長生きリスク」が深刻化する可能性があります。 今回は、老後の平均的な生活費やシニア世代の平均貯蓄額などから、老後対策の重要性について考えていきます。 貯金だけではなく、NISAやiDeCo等を活用した資産運用も視野に入れていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
老後の生活費は毎月3万円以上の赤字
総務省統計局「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の無職世帯の家計収支は、夫婦世帯で平均3万7916円の赤字、単身世帯で3万768円の赤字となっています。 仮に、毎月3万円程度の赤字が30年間続くとすれば、単純計算で1000万円以上の資金が不足することになります。 では、実際に老後を迎えているシニア世代は、どのくらいの貯蓄を準備できているのでしょうか。
60歳代の貯蓄額「平均値と中央値」
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」を基に、60歳代の貯蓄状況を見てみましょう。 ●<60歳代・二人以上世帯> ・平均値:2026万円 ・中央値:700万円 ●<60歳代・単身世帯> ・平均値:1468万円 ・中央値:210万円 二人以上世帯と単身世帯の平均貯蓄額はそれぞれ、2026万円、1468万円となっています。より実態に近いとされる中央値を見ると、二人以上世帯は700万円、単身世帯は210万円となりました。 中央値を見れば、老後の平均的な赤字を賄うまでには至りません。