トヨタの勝田貴元が休養から復帰戦で好調スタート「速さと自信を持ってドライブしている」と代表も安堵/WRC第12戦
10月17日、ドイツ、チェコ、オーストリアの3国を舞台とする2024年WRC第12戦『セントラル・ヨーロピアン・ラリー』が開幕。TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは4台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走した。 【写真】勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)/2024WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー デイ1終了時点では、セバスチャン・オジエ(17号車)が総合首位、勝田貴元(18号車)が総合4番手、エルフィン・エバンス(33号車)が総合7番手につけている。4台目に乗るサミ・パヤリ(5号車)は総合8番手に続いた。 昨年初めて開催されたセントラル・ヨーロピアン・ラリーは、チェコ、ドイツ、オーストリアの欧州3カ国で行われるターマック(舗装路)ラリーだ。ベースとなるサービスパークは、ドイツ南東部のバイエルン州『カルプフハム』に置かれ、初日の走行はチェコが舞台となった。 17日(木)は最初の走行セッションとして、午前中に首都プラハの郊外でシェイクダウンが行われた。その後、プラハのランドマークであるプラハ城前での華麗なるセレモニアルスタートに続き、2本のスーパーSSが実施されている。 オープニングステージのSS1は、プラハ郊外の競馬場『ヴェルカー・フフレ』でのスーパーSSだ。全長2.55kmのショートステージではオジエがベストタイムを、前戦ラリー・チリ・ビオビオを欠場した勝田が0.6秒差の2番手タイムを記録する。 続くSS2は南西方向に約135kmに移動し、ドイツとの国境にほど近い『クラトヴィ』で11.78kmのナイトステージを走行する。ここでオジエはトップと1.1秒差の3番手タイムとなったが、0.9秒差で総合首位を守り、勝田は6番手タイムを刻んで、総合4番手ながらも首位とは2.0秒差につけた。 また、エバンスは7番手タイムで首位と3.1秒差の総合4番手。パヤリは8番手タイムで、首位と6.1秒差の総合8番手に続いている。 2台が上位につけ、他の2台は慎重なスタートとなったTGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「今日は全員が堅実なスタートを切った」と開幕日を振り返る。 「今年もチェコでセントラル・ヨーロピアン・ラリーのスタートを迎えることができ、嬉しく思う」 「今日はハイスピードで走る距離がそれほど多くなく、長い一日だったが、我々のドライバー全員が最初の2本の難しいステージを問題なく走り切り、明日のチェコでのさらに厳しいステージに駒を進めることができたので良かった」 「今日は全員が堅実なスタートを切ったが、とくに短い休養を経て力強く復帰した(勝田)貴元が、速さと自信を持ってドライブしているのは非常にポジティブなことだ」 「ここまでのところコンディションはドライで、今後も安定した状態が続きそうですが、それによって全ドライバーがクリーンなラリーと戦いをできるのは良いことだと思う。明日は、我々の一部のドライバーが後方からステージをスタートするので、なおさらなことだ」 10月18日(金)の競技2日目は、SS3からSS8の計6ステージが行われる。6本のステージ総距離は110.64km、リエゾン(公道区間)もふくめた1日の総走行距離は567.77kmだ。 [オートスポーツweb 2024年10月18日]