忙しい部下をからかったり、つまらない話をする男性管理職にイライラします
20代会社員女性です。職場に、人をからかったり忙しい人にどうでもよい話題を振って暇つぶしをしたりする年配の管理職がいます。仕事はたくさんあるはずですが、彼は日中ほとんど何もしていません。比較的立場が弱い若手の非正規従業員ですら、彼への嫌悪感を隠さないほどです。 例えば、彼は真夏の繁忙期に顧客先から帰社した私をわざわざ呼び出し、何を言うのかと思えば「すごい汗かいてるよ」のみでした。また、忙しい部下につまらない話を聞かせ、いらついた部下が小さなミスをすると、「集中しないから間違えるんだよ」と言ったことがあります。 イライラしてしまい、仕事がはかどりません。とにかく一瞬で落ち着きと集中力を取り戻し、仕事に注力したいです。良い方法があればぜひ教えてください。(ハンドルネーム:秋穂)
気持ちが楽になるかならないかは、自分の考え方次第
嫌いな上司や苦手な上司がいるというのは、多くの人が抱える悩みでしょう。それほど、上司は往々にして敬遠されがちな存在です。その理由としてよく挙げられるのが、「ひいきする」「人の好き嫌いが激しい」「感情的になる」「高圧的」「気分屋」「嫌味を言う」「矛盾した指示を出す」「自分が常に正しいと信じている」などで、職場での上下関係ならではの特徴です。しかし、秋穂さんのお悩みは少し異なっているようですね。要するに、上司が「空気が読めなくてうっとうしい」ということなのでしょう。 一般的には「偉そうで腹が立つ」タイプの上司が多い中、そのような要素がない点では「他の上司よりはマシかもしれない」と考えることもできるかもしれません。ただし、これは「我慢しなさい」という意味ではなく、楽になるかならないかは自分の考え方次第、という要素があるということです。 空気が読めなくてうっとうしい人にもさまざまなタイプがいるかと思いますが、内容を読む限り、秋穂さんの上司の場合、単にかまってほしくて絡んでくるのではないでしょうか。意見や信念を押しつけるために声をかけてくるわけではなさそうですし、悪意も感じられません。 秋穂さんが帰社した際の言葉も、その場の状況をただ言葉にしただけで、中身のないものでした。何か話しかけたいけれど特に用はない、ということだったのかもしれません。いらついた部下がミスをした際も、そのミスをとがめている様子ではなく、同様に感じました。 秋穂さんたち部下からすると、仲良くしたいなんて思っていないので、「かまってちゃん」の上司はただうっとうしいでしょうが、相手の方が子どもだと割り切って考える方がいいかもしれません。 もし、関係性が少し悪化してもよいと割り切れるのであれば、話しかけられないような環境を徹底的に作るのも手です。例えばイヤホンをして無視をする、ピリピリした雰囲気を意図的に出して話しかけにくくする、「集中しています。話しかけないでください」とメモを貼り出す、といった対応もあります。上司が話しかけてきた際には、「話しかけられるとミスしてしまうのでやめてください」と伝えるのもいいでしょう。 また、比較的気さくな関係の上司であれば、少し砕けた感じで「もしかして私たちと仲良くしたいんですか?」と、逆にからかってみるのも良いかもしれません。驚いた上司が引き下がってくれる可能性もありますし、同じような声かけが続くようであれば、「仲良くしたくても、その声かけは正直うざいです」「もっと業務のアドバイスをください」「若手に好かれないですよ」といった、愛のある指摘(イジリ?)もしやすくなるでしょう。ただ、こうした対応は本来、失礼にあたるので、上司との関係性やその人の性格をしっかりと見極めてから行うことが重要になります。 相手が変わらないと考えるなら、考え方や対応を変えて自分が楽になるよう工夫するしかありません。一方で、上司に変わってほしいと願うのであれば、具体的かつ率直に気持ちを伝える行動を起こすことが求められます。 他の若い同僚も同様に思っているようですから、彼らと話し合いながら、最適な対応を一緒に考えてみてはいかがでしょうか。(産婦人科医、タレント 丸田佳奈)