ティモシー・シャラメがエレキギターを手に 『名もなき者』本ポスター&新場面写真公開
2025年2月28日に公開されるティモシー・シャラメ主演映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』の本ポスターと新場面写真が公開された。 【写真】『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』場面写真 本作は、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』『フォードvsフェラーリ』『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のジェームズ・マンゴールド監督が、主演にシャラメを迎えて、ボブ・ディランの栄光と苦悩を描く伝記映画。 60年代初頭、後世に大きな影響を与えたニューヨークの音楽シーンを舞台に、19歳だったミネソタ出身の一人の無名ミュージシャン、ボブ・ディランが、時代の寵児としてスターダムを駆け上がり、世界的なセンセーションを巻き起こしていく様子が描かれる。ディランを演じたシャラメのほか、エドワード・ノートン、エル・ファニング、モニカ・バルバロ、ボイド・ホルブルック、ダン・フォグラー、ノーバート・レオ・バッツ、スクート・マクネイリーらが出演する。 すでに、第34回ゴッサム・アワードでビジョナリー・トリビュート賞を受賞、ナショナル・ボード・オブ・レビューではファニングが助演女優賞を獲得し、同賞のトップ10映画にも選出された本作は、アメリカ映画協会賞の作品賞トップ10にも選ばれている。そして、第82回ゴールデングローブ賞では、ドラマ部門作品賞、ドラマ部門主演男優賞(ティモシー・シャラメ)、助演男優賞(エドワード・ノートン)の3部門でノミネートされている。 独特の声と心に残るメロディーとともに、時代の声を鋭く捉えたメッセージソングの名曲を生み出し、フォークソングのカリスマとして名を馳せた当時のディラン。NYに現れた無名の青年がわずか数年で世界的トップアーティストになり、最盛期を迎えていたフォークムーブメントの象徴、アメリカ・ロードアイランド州ニューポートで開催された1965年の“ニューポート・フォークフェスティバル”にて大トリを飾ったディランの衝撃的パフォーマンスは、「ロックが誕生した瞬間」と後世に語り継がれるステージとなっている。この“フォーク・ミュージックの祭典”に、“フォーク界のプリンス”ボブ・ディランを期待した集まった大観衆を前に、わずか5日前に発表したばかりの新曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」を、エレクトリックバンドとともに耳を突き破るような大音量で放ったディラン。公開された本ポスタービジュアルは、その瞬間をイメージし、シャラメが扮するディランがエレキギターを手にし、今まさに音楽の、文化の歴史を変えようとする瞬間が捉えられている。 また、ディランが音楽界に名を轟かせていく青年期には、2人の女性とのロマンスが、その運命に大きな影響を与えていく。ファニングが演じたシルヴィ・ルッソはディランの当時の恋人であるスージー・ロトロがモデルとされており、一人の無名な若者だったディランと寄り添い、まるで初恋のような淡いラブストーリーを紡いでいく。ファニングは「二人の関係はとても美しいんです。なぜなら、彼のスター性が高まる中でも、彼女は彼を愛しているからこそ一緒にいたいと願う。彼女は華やかさを必要としなかったし、型にはまることもなかった。とても自分らしく、自分自身の感覚に確信を持っているんです」とコメント。シャラメも「エルとは長い付き合いだから、とてもありがたかった。ボブとシルヴィには初恋が持っている、長い付き合いのようにさえ感じられる特別な親密さがある」とファニングとの共演に感謝し、「この初恋を、ボブは今日に至るまでとても大切にしている。マンゴールド監督の脚本を読んだボブの唯一の要求は、彼女(スージー)の名前を(シルヴィに)変えることだったほどだから」と貴重なエピソードを明かしている。 バルバロ演じるジョーン・バエズは、自身もスター歌手であり、ディランが求める成功の象徴のように登場し、音楽の道を行く仲間としての絆を強める中で関係性を深めていく。バルバロは役作りのためバエズに自ら連絡を取ったそうで、「電話を切ったとき、ジョーンのように自分を印象付けなければならないという気持ちから、ようやく解放されたんです」と明かす。さらに「最初にジョーンが出てくるとき、すでにフォークの女王なの。でも彼女は、もっと多くを語る音楽を求めていた」と語った。マンゴールド監督は「モニカは、重厚さ、強さ、自分らしさを持っている。ティミー(ティモシー・シャラメ)はシーンをどの方向から攻めるか、いつも考えているんだ」と、互いに高め合いながらシーンを完成させていった2人を絶賛している。
リアルサウンド編集部