堂本剛に森崎ウィンが聞くエンターテイナーの生き方「好きなことだけやっていくのって大変ですか?」
自分の好きなことをして、生きていきたい。 そう願う人は、きっと多い。でも、現実はなかなかうまくいかなくて。自分の居場所はもっと他にある、と思いながら袋小路でもがいている。はた目には、好きなことで生きているように見える芸能や芸術の世界にいる人も悩みは同じだ。 【全ての写真】堂本剛、森崎ウィンの撮り下ろしカットほか(全14枚) 10月18日公開の映画『まる』は、アートの道を志しながらも、それだけでは身を立てられず、人気現代美術家のもとで、ただ機械のように仕事をこなす無気力な男性・沢田の物語。何の気なしに描いた〇(まる)が知らぬ間にバズったことから、一躍注目の現代アーティストへと押し上げられていく沢田は、いつしか「やりたいこと」と「求められること」のギャップに翻弄されていく。 はたして人は好きなことだけで生きていけるのか。主人公・沢田を演じた堂本剛と、沢田の同僚であるミャンマー出身のコンビニ店員・モーを演じた森崎ウィンが本音をぶつけ合った。
すぐシャッターを下ろすイメージがあるってよく言われます
――まずはお互いの印象について聞かせていただけますか。 堂本 森崎くんはそのままです。そのままこの感じの人で、裏表がないなっていう印象ですけど。 森崎 僕はとにかく優しかったって印象でした。 堂本 そう? 何にもしてないけど。 森崎 「ギター、何本持ってるんですか」とか、僕のちょっとした質問にもサラッとこのトーンで答えてくださるから。意外とスンッて感じのタイプじゃないんだなと。 堂本 それはすごい勘違いされるところでもあるけど。人見知りが激しいから、自分から話しかけるのがあんまり得意ではなくて。 森崎 わかります。急に距離つめられたらちょっとウッてなりますよね。 堂本 そう。ただ、この年齢だからそんなことも言ってられへんしと思って、最近は大丈夫やけど。性格的に人とワイワイガヤガヤするっていうのが人生であんまりなかったから、現場でも必要以上に自分から話しかけることをしてこなくて。すぐシャッターを下ろすイメージがあるっていうのは確かによく言われます。 森崎 1回、テレビの現場でお会いしたときがあって。そのときはすごくオープンだったので。 堂本 面白かったでしょ? 森崎 はい(笑)。でもお芝居の現場ってなると、シーンによってはスッとシャッターを下ろす方もいらっしゃるんで。沢田もいろんなものを背負ってる役なんで、どういう感じなんだろうって思いながら現場に入ったんですけど、すごく話しやすかったです。 堂本 そこで言うと、僕は役をそんなに引っ張らないんです。本当に淡白、そこは。 森崎 役に入るのはカメラが回ったときだけ? 堂本 ギリギリまでしょうもないこと言ってるけど、「よーい」って言ったら普通に芝居を始める。で、「カット」ってなったら、そのままくだけて、みたいなことが多いかな。 森崎 特に今回はコンビニでふたりきりのシーンが多かったんで、どうしようかなと。 堂本 あそこのコンビニ面白かったね。ちっちゃいクレーンゲームがあって。あれがまた一つの楽しみで。 森崎 ずっとひとりでやってらっしゃいましたよね(笑)。それ見て、これは絡むのやめようと思って、スッと休憩所に行きました(笑)。