雅子さまから愛子さまへ託されたブローチ…皇室が重んじる「質素倹約」という伝統の始まり
黒田清子さんから愛子さまへ
雅子さまが2019年5月1日の即位後朝見の儀で着用していたものは、歴代皇后に受け継がれてきたティアラだ。皇后が着用するティアラは複数あり、このときのものは『第一ティアラ』と呼ばれるものだった。 「皇后のティアラは、国事行為や重要な儀式などで正装する時に着用するものですから、『皇位とともに伝わるべき由緒ある物』として代々受け継がれているものです。そのはじまりは、明治天皇の妃である昭憲皇太后の時代に作られ、リメイクを重ねながら、大正天皇の后である貞明皇后、昭和の香淳皇后、美智子さま、そして雅子さまへと受け継がれてきました」 愛子さまが成年行事の際に着用されているティアラは、叔母の黒田清子さんから借りたもの。上皇さまが天皇だった1989年に愛娘の清子さんのために、上皇ご夫妻の私的なお金である内廷費で作られたため、結婚後も清子さんが所有していた。 「ティアラは成年の女性皇族にとって必須アイテムであることから、国費で賄われる宮廷費に予算が計上されて作られるものもあれば、内廷費と呼ばれる天皇家の私的なお金で作られる場合もあります。佳子さまのティアラはMIKIMOTOで、ネックレスなど宝飾品を含み2893万円で作られました。 小室眞子さんのティアラは、国内の老舗宝飾ブランド『和光』で、同様に2856万円で作られましたが、これらは宮廷費から作られため、所有者は国であり、国から貸し出されています。従って、結婚して皇室を離れる時には返却しなければなりません。結婚した眞子さんのティアラは、現在、宮内庁に保管されており、佳子さまがご結婚されて皇室を出られた際には、同じように返却されることになるでしょう」(前出の皇室事情に詳しいジャーナリスト) 一方、清子さんのティアラは上皇ご夫妻の私的なお金で購入されたので、現所有者は黒田清子さん本人であり、愛子さまが儀式などでお使いになるときに貸し出されているという状態だ。 皇族方にとってティアラなどの宝飾品は、正式な場で身を飾る装身具。単なるおしゃれではない。皇室の行事や宮中晩さん会などで必要なものなのだ。 良いものは長く身に着け、手軽に購入できるものでも積極的に取り入れていく。それは国民になるべく負担をさせないという皇族方のお気持ちでもあるのではないだろうか。 ・・・・・ 【つづきを読む】『「島津家の御曹司」が明かした…! 「佳子様のお相手」と言われることへの「偽らざる本音」』
週刊現代(講談社)