南房総市で「あわぶっく市」 本好きが集うブックマーケット
個性的な本屋が並ぶブックマーケット「あわぶっく市」が11月10日、道の駅ローズマリー公園(南房総市白子)で開催される。(外房経済新聞) 【写真】会場内ではゆっくりと読書を楽しむ人の姿も見られる(写真提供=ぶくぶくコレクティブ) 主催は「ぶくぶくコレクティブ」。館山市、鴨川市、南房総市、鋸南町を指す安房地域在住の有志から成る同団体。メンバーの一人で定期的に読書会などを開いている前田浩彦さんは「都心からこの地域に移住をして感じたことの一つが本屋が少ないことだった。友人たちともそのような話題がよく出ていたので、それならば、皆で集まって本と出合える場所を作ってはどうだろうと考えた」と話す。2018(平成30)年に第1回を開催。毎年秋に開催し、今回で8回目を数える。 会場には、外房・安房地域のほか、千葉県内全域から集まった30の本屋が並ぶ。実店舗を構えている書店やインターネット古書店のほか、古本市を中心に移動販売をする店、出版社やフリーペーパー編集部、地域活動を行っているグループなども自身の自慢の蔵書を販売する。 前田さんは「ただ読まなくなった本を販売する場ではなく、自分の思い入れのある本を、次に楽しんでくれる人へ直接渡す場。並んでいる本を見ていると売り手の個性が見えてきて、そこから会話が広がることも多い」と話す。 当日は「なぜ、この時代に本屋なのか」をテーマに、館山市の「風六堂」「北条文庫」、鴨川市の「文海fumiumi」の店主たちを集めたトークイベントも開催。「ここ数年の間に、安房地域で3つの本屋が開店した。本屋がどんどん消えていく時代に、本屋を始めたきっかけや店の特徴、本を売ることについて、さまざまな話を聞いてみたい」と前田さん。 お薦めの本を紹介し合う「ビブリオバトル」、芝居やちんどんやの練り歩き、本の交換コーナーのほか、安房地域に店を構えるパン店やコロッケ店、カフェが出張販売も行う。 前田さんは「毎年この日を楽しみに、多くの人が訪れている。『本が好き』という共通の思いを持った人が集うイベントを楽しんでもらえたら」と来場を呼びかける。 開催時間は10時~15時。入場無料。小雨決行・荒天中止。
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