森永卓郎氏

　がんで闘病中の経済アナリストの森永卓郎氏（67）が18日、ニッポン放送「垣花正　あなたとハッピー！」（月～木曜前8・00）に出演。所得税が生じる「年収103万円の壁」見直し問題について言及した。 【写真】橋下徹氏　自民・宮沢税調会長に「絶対的な権限を有していたが与党過半数割れ…頭を切り替えるべき」 　自民、公明、国民民主3党の税制調査会幹部は17日、所得税が生じる「年収103万円の壁」の引き上げ幅を巡り、国会内で協議した。前回、与党が提案した123万円に引き上げる案に関し、自公から新たな上積みの提案はなく合意に至らなかった。与党は20日までに取りまとめる2025年度税制改正大綱に123万円を明記した上で、国民民主と協議を続けることを検討する。 　国民民主の古川元久税調会長（衆院愛知2区）は会合後、記者団に「協議は打ち切りだ」と強調した。不倫問題で役職停止中の玉木雄一郎代表（衆院香川2区）は17日の3党協議後、自身のXで「123万円では話になりません」と与党側を批判した。 　森永氏は番組内で今年印象に残った言葉「モリタクアワード2024」としても「103万円の壁」を挙げた。「今まで税制の問題で国民がこんなに盛り上がったことはなかった。小渕内閣の時に定率減税が行われて四半世紀減税がなかった。その間にどんどん国民負担率が上がって今や5割、半分持っていかれるようになって、ついに国民の怒りが爆発した」と説明した。 　番組内で「ラスボス」と表現する自民党の宮沢洋一税調会長について、森永氏は「ラスボスが（追加で）20万円しか出してこない。まだバトルすら始まっていない」と不満を漏らした。 　議論を引き延ばして国民の関心が薄れるのを待っているのではとの指摘にも「これだけ期待させておいて出し渋って、年末年始を過ごしたら忘れるだろうということはない。年末年始はみんなふるさとに集まって話をするわけですよ。その時に必ず話題になって、その恨み、不満がそのまんま持ち越される。だから、そうなる前にさっさと落ち着けようぜ」と訴えた。