「1杯200円~5万円まで」広がるコーヒーの世界 アジア最大のコーヒー見本市で見た驚きの商品
同社の玉川基行社長(7代目)はこう話す。6代目の実弟で叔父にあたる玉川宣夫氏は木目金の第一人者で人間国宝でもある。現在は21人の職人のうち3割が女性。若い世代には東京藝術大学大学院を修了した女性職人もいる。 「伝承と伝統は違います。技術は伝承していくが経営や流通は変えていかないと伝統も維持できません」と話す玉川社長。同社は世界的なブランドとのコラボ事業も行っている。 ■簡単に淹れられる抽出器具 手頃な価格帯の器具として「マックマー」(本社:東京都中央区)の商品もあった。
今回披露してもらったのが「ティープッシュ」(3300円)だ。茶こしの中でじっくり蒸らせ、茶葉に合わせて蒸らし時間を調節できるという。 緑茶飲料の宣伝文句には、よく「急須で淹れた味」というのがあるが、自宅に急須がない人も多い。同商品は緑茶、紅茶、ハーブティー、中国茶なども抽出できる。 コーヒー関連では2016年に発売した「カフェメタル」(3300円)も人気商品だ。 「ペーパーフィルターを使わずに繰り返して使えるオールステンレス製のコーヒードリッパーで、ほとんどのマグカップに直接のせてドリップできます。従来の金属フィルターの難点だった出来上がりのコーヒーに混ざる微粉を極限まで低減し、コーヒー本来の油分(旨み)をしっかり抽出するのも特徴です」
同社の三上正夫社長はこう話す。手頃な価格帯は中国で現地生産するのもある。 もともと機械工業系商社の中国駐在員を7年間務めた三上氏が2007年に個人起業。前職とは勝手が違う一般消費者向け商品や販路に試行錯誤しながら事業を軌道に乗せた。 「NHKやテレビ東京の番組でも取り上げられ、商品の認知度が高まりました。他社にない機能とデザインを兼ね備えた商品を提供したいと思っています」(同) ■飲食店チェーンの派生ブランドも
「タップルート コーヒー ロースターズ」(TAPROOT coffee roasters/本社:北海道札幌市)は2022年から3年続けて出展、今回はブースを拡大した。 例えばブースで試飲もできた「エチオピア ガルガリグティティ スーパーナチュラル」は浅煎りの焙煎豆(100グラムで1520円)。飲み頃は焙煎日から1カ月を過ぎたあたりという。タップルートは、ある飲食店チェーンのコーヒー焙煎工場から誕生したブランドだ。