【パティシエが教える、奥が深いお菓子の世界Vol.20】マカロンは、作るのが難しいって本当! ?
マカロナージュはやり過ぎても足りなくてもダメ!
マカロナージュはやり過ぎても足りなくてもダメ! 「マカロナージュが足りないと、つるんとした表面にならず、焼き上げたあとに表面がひび割れてしまう。逆にマカロナージュをやり過ぎてしまうと、生地が乾きにくく、膨らみも足りない。中に空洞ができてしまうことも。そしてやり過ぎても足りなくても、共通して言えるのは、マカロンの特有の形状である『ピエ』が出ないんです」
マロカンに欠かせない「ピエ」って?
マロカンに欠かせない「ピエ」って? 「マカロンの完成形を想像してもらうとわかると思うのですが、ドーム状の膨らんだ下のほうに小さなヒダヒダがありますよね。あれは『ピエ』と呼ばれるもので、マカロンにとっては欠かせないものなのです。マカロナージュが足りないとこのピエが出ないんです。だからと言ってやり過ぎてしまっても出ない。…難しいんですよ(笑)。1つだけコツがあるとすれば、混ぜ込んだ生地を垂らしたときにリボン状に落ちていればいい感じになっていると思います。柔らかすぎるきれいなリボンにはなりませんし、逆に堅いとボテっと落ちたりちぎれてしまいます」ピエが出る=上手にマカロンが焼き上がっている証だと大澤シェフ。ピエがきれいに出るようになるためにも、マカロナージュはとても重要で、かつ難しい作業でもあるのだと。マカロンの周囲のヒダヒダは、おまけのような感じがしていましたが、あれこそがマカロンが上手に仕上がっている証だったのですね。一口で食べてしまうにはもったいない…。
教えてくれたのは…
教えてくれたのは…パティシエ:大澤智弥さん専門学校を卒業後、ビゴ東京に入社。その後「レストラン シェ・イノ」、「ホテル雅叙園東京」、「アングラン」などを経て、「こむぎのおいしいおかし」ほか、ガレットデロワ専門店「Galet Galet(ガレ ガレ)」のシェフとして活躍している。ufu専属パティシエ。
ウフ。編集部 井上司