【大井競馬コラム】谷内貫太 20歳らしからぬ我慢の騎乗 JRA田口との“貫太対決”が楽しみ
昨年8月、当コラムで売り出し中の若手として紹介した大井の谷内貫太(20=嶋田)。デビュー3年目の今年、初のヤングジョッキーズシリーズ(YJS)ファイナルラウンド進出を決めた。トライアルラウンドは4戦して2、11、11、1着。4枚あるファイナルへの切符を第3位で手に入れた。「いい騎乗ができたという思いがあったので、ファイナルに進出できて素直にうれしい」と振り返った。 10月17日、地元大井のトライアルラウンド第2戦。ボラボラフレイバーで鮮やかな差し切り勝ち、大舞台への道を大きく切り開いた。「他の馬が動いた時にこらえて、馬のリズムを崩さずに乗った。3コーナー過ぎから馬がハミを取るようになって、そこからは差せるかなと思った」。道中は中団8、9番手を追走。ライバルが3角手前から上昇を開始する中、相棒のスイッチが入るまでじっと我慢。直線の伸びにつなげた。 ファイナルラウンドは12月12日に園田で3戦(原則2競走に騎乗)、14日中京での2戦で争われる。中京の1戦目は芝2000メートル。谷内にとってJRAでの騎乗も芝のレースも初めての経験だ。「未知の怖さはある」と不安な気持ちを明かす一方で、「めったにない経験。出るからにはいい結果が欲しい。積極的な競馬をしたい」とやる気もMAX。個人的にはJRA田口貫太との“貫太対決”にも興味津々。全国の競馬ファンの記憶に残るような活躍を期待したい。(大沢 太久)