自分らしさを1枚に 「医ケア児を知ってほしい」写真展開催【長野・安曇野市】
笑い声がこちらまで聞こえてきそうです。病気や障がいを抱え生きる子どもたちとその家族を主役にした写真展が5日から安曇野市で始まりました。 「アイデンティティ」、私が私として生きること。写真展に掲げられたテーマです。 発達障害や希少難病、医療的ケアなどを必要とする県内の子どもやその家族にスポットを当てています。 プロカメラマンが撮影した作品と、家族が日常やその子らしい表情を切り取った写真が並びます。 ■萩原早紀子アナウンサー 「何とも言えない表情の女の子。この写真のタイトルは『知らんがな』。思わず笑っちゃいますね、確かに、そう言いたげです。」 写真のタイトルは、子どもたちの家族が自ら考えました。 こちらは安曇野市の中学1年生、日菜子さん(12)。生まれつき、骨がもろく骨折しやすい骨形成不全症などを患っています。 マイペースで自由奔放な性格だという日菜子さん。彼女を見つめる家族の温かい日常が浮かび上がるようです。 ■来場者 「こんな顔するんだとか、ご家族もこんなにニコニコで笑うんだなみたいな。皆同じなんだなって思いました」 写真展を企画したのは仲谷さやかさん(46)。自身も、日常的にたんの吸引や経管での栄養注入など医療的ケアが必要な子どもを育てる母親です。医療的ケア児などの家族をサポートする団体の代表も伝えています。 これまでの活動で繋がった家族に呼びかけ、写真を集めました。 ■仲谷さやかさん 「今インクルーシブとか共生社会って言いますけど、どうしても分離していってしまう社会がまだ根付いているので、地域の皆さんが壁を感じずに『こういう子たちがこんなに地域で暮らしているんだ』と知るきっかけになれば」 それぞれが自分らしく生きる姿を写した写真展は、来週10日まで安曇野市で開催されています。