井上尚弥、推定30億円の超大型スポンサー契約も「心境としては何も変わらない」 クリスマス決戦へスパーリング開始
プロボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥（31）＝大橋＝が、12月24日の4団体王座防衛戦（東京・有明アリーナ）に向けて7日にメキシコ勢とのスパーリングを開始したと14日、大橋ジムが発表した。IBF、WBO1位のサム・グッドマン（26）＝オーストラリア＝の挑戦を受ける。 3日にメキシコからWBO世界同級11位、IBF世界同級14位のセバスティアン・エルナンデス（24）と、WBO世界フェザー級11位のブランドン・レオン（26）を招聘（しょうへい）。横浜市の大橋ジムで7日にエルナンデスと、11日にはレオンと各5ラウンドのスパーリングを消化した。 初来日のメキシコ選手2人について井上は「2人とも強い選手ですが、グッドマン対策としてはタイプは違う。タイプで言えば正反対なので、この先の残りのスパーリングは考えながらやりたいと思う。レオン選手とは続けてやるかなと思います」と話した。 2人は23日に帰国予定で、17日にはWBC世界スーパーバンタム級38位のジャフェスリー・ラミド（24）＝米国＝が来日予定。今月の最終週には第2弾のメキシコ勢が来日予定だ。 「いろいろなタイプとやれたらと思っている。自分としては万全の態勢でできていると思っています」とうなずいた。正統派のグッドマン対策としてアマチュアボクサーとのスパーリングも計画しているという。 クリスマスイブ決戦へ「全体的な底上げ」を心掛けているといい、「足の動きや運び、体の感覚などを意識していますね」と一段とギアを上げた。 ★子供や若手の夢に 井上は2日に先方が用意したプライベートジェットでサウジアラビア・リヤドに入り、4日に同国国営の国際娯楽イベント「リヤド・シーズン」と総額30億円（推定）のスポンサー契約を結んだ。5日に帰国したが「コンディションはあまり問題がなかったですね」と、すぐにグッドマン戦へ再スタートを切った。 超大型契約の反響はかなり大きかったといい「今回は契約の金額を出したことも大きかったのかなと。今回の契約は夢を与えられたかなと思います。そういう契約を日本人ができたことで、今後、同じようにやれる選手も出てくると思いますし、『やればできるんだ』ということを伝えられたと思います。子供たちもそうですし、今の（ボクシングを）やっている若手の選手たちにも、そう感じてもらえたらなと思います」とコメント。「ただ、自分の心境としては何も変わらないです」とおごることはなかった。
興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で独占無料生配信される。プロ戦績は井上が28戦28勝（25KO）、グッドマンが19戦19勝（8KO）、エルナンデスが17戦17勝（16KO）、レオンが24戦21勝（9KO）3敗、ラミドが13戦12勝（4KO）1敗。（尾﨑陽介）
