米金融政策、過度に制約的ではない=カンザスシティー連銀総裁
[ワシントン 19日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は19日、連邦準備理事会(FRB)の金融政策は制約的な領域にあるとの認識を示しながらも、過度に制約的ではないと述べた。 シュミッド総裁は「(景気を刺激も冷やしもしない)中立金利に向けて、引き続き調整していく」とし、その水準はそれほど遠くない可能性があると述べた。 同時に、インフレとの闘いはまだ終わっていないとも指摘。雇用と物価が今後予想される関税や移民を巡る政策の影響を受ければ、FRBにとって考慮すべき事項となるとの考えも示した。 インフレの2%回帰への進展が利下げに適切な時期であることを意味するとしつつも、「金利がさらにどの程度低下するか、最終的にどの程度の水準に落ち着くかはまだ分からない」と述べた。 12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを支持するかどうかについては言及しなかった。 政府の抱える財政赤字については、米連邦準備理事会(FRB)がインフレを2%の目標に維持するという責務を果たすため、「大規模な財政赤字はインフレ拡張的にはならない」と述べた。 しかし、それは「金利の持続的な上昇」を意味する可能性があるとし、FRBが金融政策運営において独立性を保つことが重要である理由という認識を示した。 「政治家は財政赤字が金利上昇につながらないことを望んでいるだろうが、歴史が示すように、しばしばインフレ上昇を招いている」とも述べた。 シュミッド総裁は来年、FOMCで投票権を持つ。