聖光学院は総合力で連覇狙う…10日に全国高校ラグビー静岡県大会決勝
聖光学院の連覇か、東海大静岡翔洋の2年ぶり優勝か。全国高校ラグビー県大会の決勝戦が10日、エコパスタジアムで午後1時30分から行われ、両雄が6年連続でぶつかる。1月の新人戦は聖光が制したが、6月の県総体は翔洋が逆転勝ちと、今季対戦は1勝1敗。聖光は総合力で花園切符を目指す。 連覇へ死角なし。春先はBK陣に負傷者が多く、攻撃がFW頼りになっていた聖光だが、県総体後にしっかりと修正。細野太郎監督(42)は「FWとBKのバランスがよくなりました」と目を細めた。 昨年は元日本代表を父にもつFB小野沢謙真(現慶大1年)がいた。高校日本代表にも選ばれたトライゲッターは、ボールを渡せばなんとかしてくれた。そんな頼れる大黒柱が卒業も、「全員が経験を積んで粘り強くなりました」とフランカー鈴木然主将(3年)も手応えをつかんでいる。 偉大な先輩の後を継ぐのが、50メートル6秒1の俊足を誇る土屋嘉之介(3年)だ。昨年はWTBで「縦に走るだけ」。FBにコンバートされてプレーするスペースも広がり最初は戸惑ったものの、現在は「自分がトライを取ってチームを盛り上げます」と燃えている。 6月の翔洋戦の逆転負けは「後半に1本取られて慌ててしまった。自滅です」と鈴木主将。敗因はメンタル面にあったと振り返る。練習を重ね、実力をつけて揺るがない自信を備えてきた。先月27日の清水南との準決勝(38―5)で出た「トライを取り切る」という課題にも向き合い、修正してきた。「総体で負けた借りを返します」と土屋。6年連続となるライバルとの大一番。花園の出場権は譲らない。(里見 祐司)
報知新聞社