【ウインターカップ注目選手】山下笑伶奈(昭和学院)「進化を止めないゴール下の柱」
昭和学院高校(千葉県)で最も高い身長を誇る山下笑伶奈(3年)は、文字通りの大黒柱だ。180センチの高さを駆使してゴール下で体を張り、ポストプレーからの得点に加え、リバウンドやスクリナーといった献身的なプレーでもチームを引っ張る。 全国の舞台では留学生センターを擁する高校が多くある中で、昭和学院は日本人のみのチーム。「自分の一番の仕事は、ポストプレーとディフェンスで留学生を抑えること」と話す山下だが、留学生相手には高さで劣ることがほとんどだ。 しかし、フィジカルと機動力、バスケIQと呼ばれる“頭”を使ったプレーで互角以上に渡り合えるのが彼女の強み。オフェンスでは3ポイントシュートを沈めることもでき、指揮を執る鈴木親光コーチはインサイドだけに捉われないオールラウンドなプレーを山下に求めている。 「インサイドだけでは彼女よりも大きい選手には敵わないので、ドライブもあり、外のシュートもあり、という具合にいろんなプレーしてもらいたい。ディフェンスでは体を張ることが一番重要ですので、いかにファウルが混まないように守ることができるかだと思っています」 今年7月、山下はチームメイトの石井杏奈(2年)とともにU17日本代表に選ばれ、「FIBA U17女子ワールドカップ2024」を経験した。8月のインターハイでは昭和学院として2021年以来の出場を果たし、目標に掲げたベスト4入りを達成。「U18日清食品トップリーグ2024」では3勝4敗の5位で終えたが、鈴木親光コーチはこんな言葉を残した。 「トップリーグの中盤あたりから山下がより攻撃的にプレーする姿勢が見えました。そこが今回のトップリーグを経験させていただいて得た1つの収穫だったのかなと思っています」 この1年、山下は大舞台での経験を積み重ね、着実に成長を遂げてきた。夏に続き、ウインターカップも最初で最後の晴れ舞台。インターハイとはまた違った姿を見せてくれそうだ。 文=小沼克年
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