４強入りしたスロバキア大会に続き、ヘルシンキ大会でも勝ち星を重ねている錦織圭（写真は2024年９月）。(C)Getty Images

　男子テニスの下部大会「HPPオープン」（11月４日～10日／フィンランド・ヘルシンキ／室内ハードコート／CH125）は大会4日目の現地７日にシングルス２回戦が行なわれ、度重なるケガからの完全復活を目指す元世界ランク４位の錦織圭（現132位／34歳）が登場。第７シードのジェローム・キム（スイス／同134位）を6-3、1-6、6-2で下し、２週連続のベスト８進出を決めた。 【動画】錦織がベスト８入りを決めたヘルシンキ大会２回戦ハイライト 　前週の下部大会「スロバキア・オープン」（スロバキア・ブラチスラバ／室内ハード／CH125）で今季初の４強入りを果たした錦織は、現地６日に実施された今大会初戦で予選勝者のニコラス・アルバレス・バローナ（スペイン／同384位）に6-4、6-2で快勝。２回戦では今年だけでチャレンジャー２勝を挙げている21歳のキムと顔を合わせた。 　第１セットは第２ゲームで錦織が先にブレークを許すも、直後の第３ゲームですかさずブレークバック。強力なショットを次々と打ち込んでくる一方で粗さも目立つキムに対して錦織は冷静にプレーを続け、第７ゲームでは正確なリターンで形を作ってリードを奪う。迎えた第９ゲームでもゲームポイントを握られたところから粘ってブレークをもぎ取り、第１セットを先取した。 　 　しかし第２セットは一転、錦織は第１ゲームでいきなりブレークを喫すと、その後も立て直せずあっさりとセットオールに持ち込まれる。 　それでも勝負のファイナルセットでは錦織が第３ゲームで先行。続く第４ゲームでは15-40と２本のブレークポイントを握られながらも何とか凌ぎ、次のゲームで突き放すことに成功する。以降のサービスゲームは全てキープし、１時間36分で試合を締めた。 　準々決勝では第７シードのジェイコブ・ファーンリー（イギリス／同94位）と対戦する錦織。連戦続きのため体力面は少々心配だが、ぜひともこのまま優勝を目指して突っ走ってほしい。 文●中村光佑