YouTuber「へんな魚おじさん」と未利用魚を販売 フードロス削減、1次産業を支援
YouTuberをはじめとするクリエイターマネジメント事業を展開するCarry On(キャリオン)は10月22日、水産事業部にて運営する「うお樹水産」において、YouTuber「へんな魚おじさん」とタッグを組み、オフィシャルストア「へんおじの物産展」にて未利用魚の販売を開始した。未利用魚の活用により、フードロスの削減、一次産業の盛り上げを目指す。 【「へんな魚おじさんの寝言」で配信した動画】 Carry Onは水産事業部において、魚介類の販売を通して水産資源の減少や後継者不足などの課題解決を目指す「うお樹水産」を運営している。このほど、YouTuber「へんな魚おじさん」とタッグを組み、オフィシャルストア「へんおじの物産展」にて未利用魚の販売を開始した。 小田原港で当日の朝に獲れた新鮮な魚たちを安く購入できる、福袋形式の「未利用魚セット」として販売する。魚の選定は、自身も市場に立ち、未利用魚に詳しい「へんな魚おじさん」が行う。 未利用魚とは、利用価値がないとされる魚のことで、エイヒレやフカヒレを作る業者のいない地域で獲れ、加工業者へ送る費用を考えると値が付かないエイやサメ。鮮度が落ちやすく臭みが出る魚、型が小さい、ウロコが多い、骨が多いなど飲食店では使いづらい魚などがが該当する。 近年、技術やさまざまな設備に加え、漁師たちの活動により、全体に魚の質が向上し、未利用魚と言われる魚が見直され、セリに出されるようになった。さらにテレビやYouTuberもさまざまな未利用魚を取り上げ始め、取り扱う料理屋も増えている。 ただし、それは一部の魚であり、いまだに値段が安く、廃棄される魚もまだあるが、こうした魚は市場に流通しておらず、一般の消費者は購入が難しいという現状があるとし、今回の「へんおじの物産展」での取り扱い開始に至ったとしている。 日本では、未利用魚について知らない人がまだ多い。漁獲量が減少している日本において、貴重な水産資源が廃棄されてしまっている現実と1人ひとりが向き合い、サステナブルな社会を目指した取り組みをより広めていく必要があるとし、「へんおじの物産展」では引き続き未利用魚の販売を行うとともに、この取り組みが1次産業を盛り上げるきっかけに繋がるよう、Carry Onは今後も販路の拡大や1次産業の活性化に貢献していく考えを示した。
「日本ネット経済新聞」 編集部 速報チーム