【西武】ドラ2・渡部聖弥に〝ネクスト牧〟の期待 「1位で呼ばれた選手よりも活躍」を誓う
西武のドラフト2位・渡部聖弥外野手(大商大4年)に〝ネクスト牧〟の期待が掛けられている。西武は6日、潮崎哲也スカウトディレクター、後藤光貴担当スカウトが大商大を訪れ、渡部に指名あいさつを行った。 渡部は「つい先日まで試合があったので今日ライオンズの皆さんにお会いして、やっと実感がわいてきました」と笑顔。「大学での4年間は技術的にはもちろん、精神的にも成長できたのでその力をライオンズで発揮したい。地元は広島ですが活躍して元気な姿を見せることが恩返しになると思っているので、1年目から全力でプレーしていきたいです」と即戦力の気概を語った。 関西六大学リーグでは通算安打数で連盟タイ記録の119本をマーク。これに俊足と強肩を生かした外野守備にも定評があり、今年から三塁の守備もこなすユーティリティー性も魅力だ。 当初の1位入札では楽天が交渉権を引き当てた明大・宗山塁内野手(21)を選択希望選手としたものの、くじ引きで敗戦。2度目の入札でも地元・花咲徳栄の石塚裕惺内野手(18)を巨人との競合で外し、最終的に守備力ナンバー1評価の金沢・齋藤大翔内野手(18)の指名権を獲得した。 即戦力の宗山を外した後に3年後、もしくは5年後を見据える形で高校生遊撃手2人を追い掛けた背景には直前のシミュレーションでウエーバーのトップ、13番目の指名に「渡部は必ず残っている」という確信がスカウト、編成間にあったからだという。つまり渡部は、できれば宗山とのワンツーで、当初から「2位で欲しかった」即戦力だったのだ。 高校の同級生・宗山よりも低い2位評価に渡部は「1位で呼ばれた選手よりも活躍して西武球団に『2位で取ってよかったな』と思ってもらえるような活躍をしたい」と反骨心を見せたが、西武も「スピードもあり打撃スタイルは牧選手のような雰囲気がある」(後藤スカウト)とDeNA・牧秀悟内野手(26)のような期待を掛けている。 2020年ドラフトで牧は、日本ハムに2位入団を果たした同じ中大の五十幡亮汰外野手(25)にスポットライトが当たっていたこともあって当初、大きな注目を浴びていなかった。ところが1年目からレギュラーに定着すると打率3割1分4厘、22本塁打、71打点の大活躍で下馬評を完全に覆し、西武・清原和博以来となる新人3割30本をマーク。いまや侍ジャパンの中心選手に昇りつめている。 〝牧2世〟になりうる存在として、西武が2位指名した渡部にかける期待は大きいようだ。
東スポWEB